ドガとアイドル
ちとお出かけするのでさくっと。
とあるアイドルグループのイメージがドガの踊り子だった件について
実は僕、あんまりドガという画家が好きではないんですけどね
ドガの絵の大半がバレリーナだったんですけど、当時のフランスのバレエ界というのは、本場ロシアの芸術的かつ高貴な風潮と比べるとかなり荒廃していて、10代前半の少女たちがエトワール(スター)になれればいいパトロンのおっさんに買ってもらえるよ、がんばろうね!といった、社交場だったんですよね。
ドガの絵をよく見てもらうとわかるんですけど、偉そうに練習とか舞台を見守っているおっさんが居るんですけど、彼女らを品定めしてるパトロンです。
結構な闇でしょ?
で、なんでこんな風景を絵にしたんのか?ってことなんですけど、ものの本にはドガが生涯女性との付き合いがなかったことから『女嫌い』だからと言われてたりもするんです。
けど、僕はドガは全然真逆だと思うんですよ。
彼は晩年一人暮らしだったんですけど、彼の死後、遺族が彼の部屋を整理すると何百という小さな少女の銅像が出てきたんですよ。こんな感じの。
中にはもっとエログロなものもあったみたいで、さすがにこれは世に出せないよな、ってことで何点かのみ出品されたんですけどね。
さらに言うと目が見えなくなってから手の感覚だけで作ってるんですよね。一人で。こっそりと。
で、なんでこっそりと、かというと
一度だけ公に出展してるんですよ。14歳の少女の銅像を。
で、これが裸体の銅像に本物の髪の毛のウイッグとバレリーナの衣装を着用させるという徹底ぶりで、結構このとき叩かれたんですよ、さすがに引くわーつって。
ちなみに、この子はその後エトワールになれなくて売春婦になってます。
『女嫌い』ですかね? ドガ
もひとつ言うとドガの絵ってまともに女の子を正面からとらえた作品がないんですよ。
後ろからとかそっぽ向いてる間に、とか。
で絵を描くときもその場でではなくて写真でとって一人で仕上げるって感じで。
・・・女の子の目をまともに見れないんですよね。
拗らせ童貞じゃん!!!
ってことなんですけどね。ドガ。
これはめちゃ余談なんですけど、ドガは印象派って一応いわれてるんですけども例えばモネが連作っていって何個も同じ睡蓮とか描いたのは光の印象を瞬間的にとらえるためで、時間によってその印象がかわるためなんですよね。
だから絵の具を混ぜないでちゃちゃっと描いていく手法をとってるんですけど(筆触分割っていいます)、そう考えると印象派なのかなぁ?という疑問はあります。
たしかに光の表現は素晴らしいんですけど。
最初に戻るんですけど、じゃあなんでパトロンに買われていく少女を描いていたのか?って話ですけど、これは女嫌いだからじゃなくて、逆にそういうのを変な性癖でみてたんじゃないかな?って思うわけですよ。僕は。
んでまた最初に戻るんですけども、じゃあ僕がなんでドガ、あんまり好きじゃないのかって話なんですけども、たぶん人からは同族嫌悪やんけwって話じゃないですかね。
・・・かもね(涙)
・・・・ってことを踏まえて、ドガの踊り子とアイドル文化の対比を考えると、これって結構ディープな話なんじゃないかな?ってブログでした。
ではでは。