「LINEは監視されてるぞ!」の話
皆さん「バカ」ってどんな人だと思いますか?
ネットの住人ってよく「無知」を笑うじゃないですか。情弱つって。
でも僕、別に無知=バカだとは思わないんですよ。
例えばですけど八百屋のおやじが政治のこと詳しく知らなくたって無理なくないですか?
人間が一日で行動出来るキャパってあるし、八百屋のおやじは野菜のエキスパートであって、バカではないじゃないですか。
そういう人を捕まえて、情弱だのバカだのって言うヤツ、マジでケツにペットボトルロケット突っ込んでGoProで宇宙撮影させたくなりませんか?やっぱり地球は青かったろ?つって。
あ、アドセンス申し込もうと思ってたんだ。やめとこ、こういうの。
タイトルにもある通り、「LINEは監視されてるぞ」って言う人、使ってるやつは情弱のバカくらいの勢いで発言するじゃないですか。俺はお前らより知ってんだぞって。
そうか?よろしい。ならば戦争だ!
ソースはたった一社のみ
そもそもこの話の出処ご存知ですか?
これだけなんですよ。これ以外にソースはゼロ。これを元にした記事は山程でてきますけど、元記事はこれだけ。FACTAって言うのは噂をリークするっていうウェブマガジンなんですけど、公平に言うならば今まで本当にリークしたこともあるし、嘘言って訴えられたこともある。つまるところ、噂マガジンなのだ。
5月下旬、官邸内に衝撃が広がった。韓国の国家情報院(旧KCIA)が、無料通話・メールアプリ「LINE」を傍受し、収拾したデータを欧州に保管、分析していることが明らかになったからだ。韓国政府のサイバーセキュリティ関係者が、日本の内閣情報セキュリティセンター(NISC)との協議の場であっさり認めた。システムに直接侵入するのではなく、通信回線とサーバーの間でワイヤタッピング(傍受)するから、「通信の秘密」を守る法律がない韓国側は悪びれない。だが、LINEの登録ユーザー4億人余のうち日本人は5千万人。その通話データなどが韓国にすべて送られ、丸裸にされているのだ。
まず1つ、僕がおかしいな?と思う点。
スパイが敵国に「スパイしてますよー」って言うの?
ジェームズ・ボンドがロシアの政府にお邪魔して「やあ!僕はイギリスの諜報部員さ、君の無線は全て傍受してるよ」って言う?それはもう、アプリの問題じゃなくて国際法云々の問題じゃないのか?実際にすぐに片山さつき氏が究明に動いたのですが成果なし。 つまり政府の誰もそんなこと知らなかったって点。
もう1つおかしな点。
この話のちょっと前ワイヤタッピングによって情報が漏れた大事件が実際あったんですよ。で、大陸同士を結ぶインターネットって嘘みたいだけど海底にある太いケーブルで繋がってるんです。ここを叩けば情報は筒抜けだし、韓国の諜報機関がやってない保証などない。ただし、この方法でLINEを盗聴するのは不可能なんですよ。なぜなら、日本のLINEの会話サーバーは日本国内にあるんだもん。
も1つついでに言っておくとLINEの会話はGoogle製のDH方式鍵交換プロトコルという暗号で処理されています。簡単にいうと、僕のスマホの暗号鍵とあなたのスマホの暗号鍵を交換しないと文章が読めないんです。
つまりLINEのサーバに侵入しようが、通信回路に侵入しようが、鍵がないことには解析出来ない。ってことは韓国政府って5000万個の鍵入手したの?どっから?Googleから?で?「おはよー!今起きた(にっこり)」みたいの、盗聴してんの?国家予算使って?マジか?暇だな!
もう1つ不審な点
元記事飛んでもらったらわかると思うんだけど、結局の所「この先読みたかったら金払え」って点。コンテンツファームじゃねぇか!笑
目的は真実の暴露でもなんでもない。ユーザー増やしの餌ってところかな?って僕は思いました。
ところが普段から韓国に生理的な嫌悪感を抱いている一定の層によってこれがまたたく間に拡散されたんですよ。ほら言わんこっちゃない、LINEは情弱の使う危険なアプリだって。
別に僕は韓国がキライって人がいてもいいと思う。仕方ないじゃないですか。だったら「LINEは親会社が韓国だから嫌だ」で済む話なんですよ。いいじゃないですか、それで。分からなくもないもん。それを変に正当化しようとするからペラペラのIT知識でザル理論を展開して余計に馬鹿っぽく見えちゃうんです。
現にIT関連に務めている、もしくはIT知識に明るい人でこんな事言ってる人居ないんですよね。馬鹿らしいから。みんな普通にLINE使ってますよ。
そもそも首相官邸が公式でLINE使ってるんだから、FACTAの記事矛盾してるんですよ。官邸内に衝撃が広がった!(LINE使うけどね)って。
LINEは無料なのがそもそも怪しい説
【LINE】なぜタダなの?海外で誰も使わないの?日本人だけが知らない話【都市伝説】
勿体無い・・・・イケメンなのに。
コレも嫌韓にめちゃくちゃ言われてることなんですけど、LINEは個人情報を売っているから無料なんだ説。
広告関係のIT絡んでる人なら常識だと思うんですけど、ネットで一番儲かるのは「ゲーム」なんですよ。DeNAが球団持てたのもMobage(モバゲー)の課金ガチャでがっつり儲かったからだし、mixiが株価10倍に跳ね上がったのも「モンスト」の大ヒットのおかげです。LINEユーザーならLINEのゲームファミリーがどれほど人気か知ってますよね?で、LINE自体を無料にすることで、ゲームがバイラルで横広がりに無限に拡散されるんですよ。
つまるところ、広告費ゼロでゲームの売り込みが無限に出来る。これがあえてLINEを無料にするLINEの戦略です。
これって他のゲーム会社からすると羨ましいこと限りないんですよ。サイバーエージェントなんてどんだけテレビで金かけて広告してるかご存知ですよね?グラブってる?つって。これ気に入ってるんで、また使うけど。
で、ゲームの旨味知ってるDeNAがよせばいいのに「ちょwLINE戦略羨ましすwww」っつて「comm」っていうLINE丸パクリアプリ作ったんですけど、予想通りコケました。一回こういうアプリが定着しちゃうとわざわざ乗り換えないんですよ。キラーコンテンツがない限りは。
動画で彼は「海外の人は情強だからLINE使わない」みたいなこと言ってますけど、全然違う。すでにWhatsAppがあるし、そもそもそんなにソシャゲ課金しないんですよ。欧米人て。儲からないから参入しない、そんだけです。
IPOを舐めるな
LINEのようなベンチャー企業がとりあえず目指すところってIPO(新規上場株式)なんですよね。つまるところ会社育てて投資家に買ってもらおうという。
で、このIPO審査ってのが非常に厳しくて、毎日電話かかってくるんですよ。怪しい収入がないか、とか不審な経営してないか?とか。この金は何に使った?とか色々。
そりゃそうですよ、クッソ怪しい会社なんか一部上場で扱っていいわけないんですから。
で、LINEは2016年にIPO審査通ってるんですけど、この時担当したジョイント・グローバル・コーディネーターは
野村証券、モルガン・スタンレーのほか、ゴールドマン・サックス証券、JPモルガン証券
この錚々たる証券会社の目をかいくぐってですよ?個人情報の売買とか漏洩とか。
マジで出来ると思います????
結論!!!!!
物凄くアカデミックに考えるなら、僕は誰ともわからないネット戦士の妄想よりも、証券会社の審査やGoogleの技術信じますけどね。もしくは噂マガジンのたった1つのネタよりは政府官邸が公式に使用している現状を鑑みますけどね。
それでも韓国がキライという理由で使わないのは僕は無理もない事だと思うし、間違っているとも思いません。個人の感情は個人のものだし。
ただしデマを拡散するのはやめたほうがいいと思いますよ。最悪「法廷で会いましょう」に成りかねないし、IT知識あるひとからすれば、ハナで笑われちゃうので。
ということでLINEのお話でした。
あ、僕のIDのせとく?交換しない?要らない?ちぇ・・・・
僕ら中年がBUMP OF CHICKENを好きなワケないだろ
皆さんが青春時代を過ごした時って何聴いてました?
あ、仕切り直していいですか?
僕のBlogこういう導入ばっかりじゃん。またシモネタかよ小遊三師匠つって。
あと今、ナゴムレコードって言いかけたヤツ、廊下立ってろ。
僕らの時代だとブルーハーツとか、少し後だとミスチル、そこからバンプ、チャットモンチー、RAD、エルレ。
今の子達だとSHISHAMOなのかなぁ。
で、例えば青春時代にミスチルにハマった人って割と今でもミスチル聴くんですよ。ファンと共に成長してるから。
秩序のない時代にドロップキックとか言ってたくせに、中期になるとサラリーマンの苦悩みたいな曲歌い出して、最近じゃ「空に架る虹がどうの」みたいなこと言い出してる。
公園散歩してるジジイかよ。平和か?
SHISHAMOにしたって、僕に彼女が出来たんだ!って叫んでたのに「明日も」ではサラリーマン出てくるし、今の「ねぇ、」なんか、ちょっと色気さえ感じる。
え?宮崎さん、なんかあったの?ないよね?信じていい?
BYE BYEなんて僕らでも恥ずかしげなく聴ける。聴けるんだよ。カッコいいし。
SHISHAMO「BYE BYE」
音楽が、ミュージシャンが、僕らの代弁者であるのならば、いつまでも寄り添うように僕らの心情を表現し続けてくれる事ほど、ありがたいものはない。
だからミスチルファンは安心してずっとミスチルが聴けるし、絶対に期待は裏切らないし、多分SHISHAMOもそういうバンドになっていくんだと思う。
ここでちょっと聴きたいのだけれど「天体観測」世代の人って、いまでもバンプ聴いてます?10代の頃だとしたら、今30越えてるんですけど。グラブってる?
40手前のミュージシャンが、青春の不安とか孤独を歌いつつ、まだ見ぬふんわりとした未来の希望みたいなの訴えてんの。しょっぱな教室でてくるし。アラフォーなのに。
つまり、全然追いついてこないバンドなんですよ。世代に。
いやもちろん演奏技術とか格段に上がっている。そういう話じゃない。「おっさん、おばさんが聴いて共感できる部分が一つもない」って事が言いたい。だから昔のバンプの方が良かったって人は沢山いるし、そういう人向けに今でもライブで「天体観測」やる。
でも、今のバンプって今の中高生がキャーキャー言うんですよ。藤くんカッコいい!って。
そこ代われよ、チクショウ。
僕は馬鹿にしてるんじゃない。だってこれだけ世代が剥離している現代で、僕らから若い世代になにか言えることある?彼らに刺さるような刺激的な生き方、出来ている人いる?
僕は自信ないなぁ。カッコ悪い大人にはなりたくないな、って思ってたし、今の十代も多分そう思っているし、そこは時代が変われど不変だと思う。
十代に媚び売りたいわけじゃないけど、そういう気持ちをどこかで諦めてしまって、かっこ悪くなるのは嫌だな、ってバンプを観て改めて思いました。
「GO」気持ちいいよな。カラオケ行こっかな。
・・・・やっぱいいや。
地下アイドルヲタクをやっていて一番面白かった「みずほ命」事件の話
※番組の最後にお知らせがあります
まず一つお断りしておきたいんですけど、僕はいわゆる「専ヲタ」というやつでして。
わかりやすく言えば、「一つのグループだけを推しているヲタク」で、しかもヲタク歴たかだか2年ちょいなんでもっと面白いことは多分あります。いやあるでしょ、ヲタクってバカばっかりだもん。いい意味で。ツイッターで #えれ婚バス で検索してみてください。
ちなみに他にも素晴らしいユニットは沢山ある。
あるんだけどバイクも好きだし、音楽も好きだし、映画も好きだし、小説読むし、科学分野も好きだし、服も好きだし、アニメヲタクだし、パソコンいじるし、ゲームもやるんで。あとアキバにも遊びに行きたいんで。
回らないんですよ。他のユニット。
手から石油が湧いて出てくるならまわすけど。
僕は今現在「There There Theres」というアイドルのファンなんですけど、僕がファンになった頃は「Bellring少女ハート」という名前でした。
それが一昨年の年末、実質のツートップが悪い意味ではなく脱退するということで「崩壊」したんですよね。とりあえずその崩壊ラストライブ「BABEL」のアンコール部分を見てほしいんですが、
ヒドイでしょ?色んな意味で。3時間ぶっ通しでほぼ、こんなんですよ。
当時はメンバーの「生」の部分、エモーショナルな部分を全面に押し出してたんで、上手く歌う、綺麗に魅せるという事は、あまり考えられてなかったんですよ。多分ですけど。理解出来ない人は理解できないと思うけど、僕はすごくロックだなって思ってたし、ほぼ毎回欠かさずライブに通っていた。
そもそも英国音楽産まれ、英国音楽そだち、ONLY ONES の歌い出しでズッコケない畑の住人ですからね。The Pastels?大好物ですよ。TV Personalities最高。下手くそ?だから何?
見てる側もそれに共鳴して脳みそが沸騰してたんですよ。みんな。完全にもって行かれ、イカれてた。メンバーもヲタクも人の上乗っかってるんだもん。
で、結成時からのオリジナルメンバーであった「朝倉みずほ」さんがアイドル引退記念にこのライブのちょっと前にソロライブをやるということで。
ヲタクがこんなグッズを作ったんですよ。みうらさんごめんちょっと画像かりてるw
ライブ動画見てもらってた方ならわかると思うんだけど、こういうグループではないんで、コレ自体がギャグというか悪ノリなんだけど、(本当はみずほさん自体が普通のアイドルやってみたかった、というのに呼応したのもあるけれど)
その翌日、こんなTweetが
ランニング中、江古田1丁目のツツジの上に「みずほ命」という謎のプリントTシャツが。風で飛ばされたのか? #みずほ命 #江古田 pic.twitter.com/Wzh6r5CGBq
— 柳川 洋 Hiro Yanagawa (@xx_YanaHiro_xx) 2016年12月19日
ちなみにこの方はヲタクでも何でもありません。恐らく極めてまともな方です。
みずほ命Tシャツのアップをお楽しみください #みずほ命 #江古田 pic.twitter.com/9mR0rVVK8I
— 柳川 洋 Hiro Yanagawa (@xx_YanaHiro_xx) 2016年12月19日
そして他でも目撃情報が
家の近くの路上にこんなTシャツが置いてあった... pic.twitter.com/Ph4tZdZVvd
— DJ Yugo (@yugo1008) 2016年12月19日
昨日見た家の近くの路上に置いてあったTシャツ朝になってもまだあった。#みずほ命 pic.twitter.com/lJ9OvDRCST
— DJ Yugo (@yugo1008) 2016年12月20日
うちの近くの路上にあったTシャツの”みずほ”は「BELLRING少女ハート」というグループの朝倉みずほという子だということが判明。インターネット凄いw ただ、オフィシャルグッズなのかは不明。
— DJ Yugo (@yugo1008) 2016年12月20日
さらに別の目撃情報が
えっ…ウソだろ…。#みずほ命 pic.twitter.com/v4CIDXYtbt
— ミ酉徳ごうわく (@guwk) 2016年12月20日
どうしよう…木の実のお供えしてあるし…。#みずほ命 pic.twitter.com/WasyPFlIsz
— ミ酉徳ごうわく (@guwk) 2016年12月20日
バス停でバスを待っている間みずほ命Tと目が合って気まずい。#みずほ命 pic.twitter.com/TOhL0cn6iK
— ミ酉徳ごうわく (@guwk) 2016年12月20日
結局これ、僕らヲタク側でも誰かが宣伝のために置いたのかな?とか、誰が忘れてったの?とか内々で聴きまわったんだけど、答えは不明のまま。
本人降臨
そして二番目の発見者「DJ YUGO」さんに新たな展開が!
え、まさかの展開に!! #みずほ命 pic.twitter.com/m3txkTuUXD
— DJ Yugo (@yugo1008) 2016年12月20日
アホかと笑
コレも誰がやったのかうっすらとしかわからないんですけど、僕らヲタクで、DJ YUGOさん来てくれるかなー?なんて話てたところ、
来ちゃった。 #みずほ命 pic.twitter.com/3QPPbh0LHk
— DJ Yugo (@yugo1008) 2016年12月22日
いま見るとさほどかもしれないけど、リアルタイムで物凄くドキドキしましたね、コレは。こういう流れでライブ来る人居ないので。ノリの良い方というのも幸いして。
そして自分たちは明らかにオカシナものに夢中になっているという自覚があるので、音楽に造詣深そうなDJ Yugoさんの目に、どう映るんだろうと。
3時間ぶっ続けのライブ、凄かった!思った以上にロックで楽しめた。お世辞にも歌が上手とは言えないので、最初キツイかなと思ったけど、MCを挟まず全力で踊りながら歌う姿を見てると徐々に引き込まれた。そして観客の独特なノリも見ていて楽しかったw #みずほ命
— DJ Yugo (@yugo1008) 2016年12月22日
ちなみにコレは僕らヲタクに向けた発言ではなく、彼の友人に向けた発言だったので、恐らくサービストークではないんだろうと思います、思いたい。
・・・・・なんか良かった。そのままストレートに伝わったみたいで。
そこからハマる、ハマらないはもう嗜好の話だから、どうでも良かった。
誤解なく僕らが夢中になる理由、そして彼女らが表現しようとしていることが伝わったのが素直に嬉しかった。
ということで、笑いと涙と、ほんの少しの後悔を残しつつ、Bellring少女ハートは崩壊したんですけども、翌年の2月、新メンバーを加えて「There There Theres」として復活しました。
今だから正直いいますけど、最初少し通ってからしばらく見に行かなくなったんですよね。つまらなかったから・・・・やべぇ殺されるかも。
ベルハー(Bellring少女ハート)と別物だったから、という理由ではなく。単純に未熟でつまんなかったんですよ。成長を見守りたいヲタクも居ます。わかる。めちゃくちゃわかる。多分これ怒られるだろうな、とも思う。でも本音だから仕方ない。
僕は冒頭でも述べたとおり、すぐに色々な趣味に手を付けてしまう「趣味のクソDD」(DD=誰でも大好きの略。本来どんなアイドルでも好きになるヲタクのこと)なのでそこに自分の時間を割けない。残念だけど。
手から金粉でるなら行ってたけど。頭でっかいアフロにして。
やっぱり、どうせ観るなら圧倒されたいし、殺して欲しい。ロックなんだから。
ところが!!!!!!
ところが!!!!!!!!!!!!
いまのゼアゼア、バチクソカッコいいんです!!!!!
正直ベルハーとは全く別物。あの脳みそが沸騰するような狂気はもうない。
彼女らが見せるのは完璧な「静の芸術と動の鼓動」大げさじゃない。
ボイストレーニングもしてる。自腹でやっている子もいる。
狂わせる舞台から、完全に「魅せる」舞台に進化している。馬鹿にするまえに少し、お願いだから見て欲しい。指先から表情に至るまで、彼女らが表現しようとしているものを。
たっぷりと前半静かに魅せてから、中盤から徐々にぶち上げてくセトリ。
大好きなパターン。
飛ばして見てくれても結構。彼女らのバラエティーに富んだ、無数の武器で攻撃してくる様を見てもらえれば。
アイドルに興味ない人の価値観をガラリと変えることは多分無理だと思う。でも少しでも興味あったり面白そうだな、と思う人が直接みたら、多分動画の10倍は凄さが直に伝わると思う。僕がそうだったから。動画だとどうしても限界がある。
そんな彼女らのワンマンライブがあります。(自然な導入)
KHIMAIRA - THERE THERE THERES(キマイラゼアーゼアーゼアーズ)|ライブ/コンサート/ツアーのチケット情報・販売・購入・予約|e+(イープラス)
THERE THERE THERESワンマン「KHIMAIRA」
日程_2018年8月9日(木)
時間_18:30開場 - 19:30開演
会場_恵比寿LIQUIDROOM
料金_前売¥3,500-当日¥4,000(+D)
宣伝だよ!悪いか?
本音で言えば、ワンマンのような大箱よりも、もっと近くで見られるツーマンとかのほうが最初はオススメ。スケジュールからチケットの購入方法までわかると思います。
最悪、現地で購入可の場合が多いです。
会場で「ゆうってヤツは居るか!」と誰かに聴いてみて下しあ。
僕で出来ることがあれば、なんでもお手伝いします。解説いたします。つまらなかったら謝罪します。酒おごります。ちなみにあの!「朝倉みずほ」さんもメンバー復帰しています。今全力でアイドルしています。直接話してみてください!チェキ代もちます!
いつもいるわけではないのだけれども出来る限りの事をさせてください。
ではでは!ライブ会場で!
ネットで検索すると必ず死ぬ - 勝ち組、負け組理論
象の鼻と知識と知恵ー現代のネットリテラシー
物騒なタイトルですみません。以前見かけたBlogが興味深くてですね、著者の上司が病気にかかってしまい自分は死ぬのではないかと思って検索してみたらどこをみても「死ぬ」と書いてあった、という内容のBlogで結局その上司は手術が成功してピンピンしているそうですが、
この内容の何をもって僕が「興味深い」と感じたかというと
僕らは割とネットって万能で、なんでも知ることができると思いがちなのですが
実はネットって先入観をもって調べ物をしていても、出てくるのはバイアスにかかった答えばかりで、本当の正解にはなかなかたどり着けない代物なんですよね。
そのブログの著者の上司さんもおそらくは「◯◯病 死亡」とかって検索してみてたのではないでしょうか?
群盲象を評す
今では差別的表現があるとされて使われないたとえなんですけど、インドの昔ばなしにこんなのがあります。
むかしむかしのあるとき、ある国で盲目の人々が集まって、初めて象という動物に触ってみたそうです。
「ゾウというのは、巨大なうちわに似ているな」耳を撫でた人は言いました。
「いやキミ、ゾウとは大蛇のようなものだよ」長い長い鼻を撫でた人が言いました。また別の人たちは、象のお腹や脚を撫ぜ回し、ゾウとは太鼓や切り株みたいなものなのだ、と思いました。
まぁ、つまり「一部しか知らずに全体を判断することはできないですよ」というすごく当たり前のことの例えなんですけれども、
ネットが普及して、みんながいろいろな知識を簡単に手に入れることができるようになった現代において、では、みんなが賢くなったか?と問われたら、どうなんだろ?って感じですよね。逆に、ずっと、象の鼻ばかり撫でまわして「大蛇だ!大蛇だ!」と叫んでいる人が目立って増えたように感じているのです。
知識と知恵
象の鼻が大蛇のようで、耳がうちわのようで、足が切り株のようであるのはどれも間違いではなく、ちゃんとした「知識」なのですが、その偏った知識のみを積み重ねていったところで正解にはたどり着けません。象が大蛇だと信じる前に、うちわのようであり、切り株のようであるという意見にも耳を傾け、総合して判断しなくてはなりません。
そこに「知恵」が必要となります。僕らは、何かにものすごく詳しい人=頭のいい人と勘違いしがちですけど本当に頭のいい人は知識だけではなく、この「知恵」のある人のことだと僕は思うのです。
逆に言うと、この「知識」だけを振りかざしてやたらと相手を抑制する人って
僕にはちょっとどうなんだろ?って思うんですよね。
韓国はレイプ国家
「2007年に韓国で発生した性犯罪は15325件、人口1万人あたり3.16件だそうだ。
ちなみに日本で発生した性犯罪は9430件、人口1万人あたり0.74件だ。」
(漫画嫌韓流より抜粋)
実はこれ、嘘でもなんでもないんですよ。
ただし、世界を例にあげると
人口1000人当たりの強姦事件件数(1999~2000年)
1位 南アフリカ(1.195)
2位 セーシェル(0.788)
3位 オーストラリア(0.778)
4位 モントセラト(0.749)
5位 カナダ(0.733)
9位 アメリカ
12位 ニュージーランド
13位 イギリス
14位 スペイン
15位 フランス
16位 韓国(0.126)
少しデータ古いんですが、
韓国の強姦事件件数はカナダやオーストラリアの6分の1程度しかなく、イギリス、スペイン、フランスといった先進国とほぼ同程度、きわめて平均的(という表現は適切ではないですが)ですよね。
ちなみに日本はというと、58位の0.018件。
これは韓国が異常なのではなくて、比べている日本が異常に少ないのであって
日本と韓国を比べたデータだけを掘り下げて韓国はレイプ国家だ!!
と叫ぶのって、象の鼻をもって「大蛇だ!大蛇だ!」と叫ぶのとそんなかわんないような気がするんですけど、どうでしょ?
何かを証明するためにデータを集めてはいけない
上記の例もそうなんですし、冒頭の「死ぬ」って話もそうなんですけど、これだけ情報が溢れていれば、どんな説のデータだっていくらでも集まってしまうんですよね。そうやって自分に都合のいいデータばかり集めて牙城に閉じこもって反対側を攻撃するんですけど、反対でも大体おんなじことやってるんで。なんだか滑稽なんですよね、右派と左派、タカ派とハト派、まぁ言い方はなんでも良いですけど。僕は加担したくないかな?
今ではみんな普通に使う「勝ち組、負け組」って言葉。そもそも60年前のブラジルで言われ始めたって知ってます?
1945年8月のポツダム宣言受諾後もの敗北を信ぜず、「日本は戦争に勝った」と信じていた在外日本人のグループのこと wikiより
勝ち組は本気で負けたことを認めず、当時ブラジルの在外日本人の間では綿花の栽培が主流だったんですけど、火をつけて回ったんですよ。負け組は米国の手先で、綿はパラシュートに使うんだ!っていって。
この話、昔の人ってバカだなぁって笑えます?僕ちっとも笑えないんですよ。
ラッスンゴレライ=落寸号令雷とか、マジで言ってる人居るんですよ。現代でも。
アメリカ人のパイロットが「落寸号令雷!」って言ってボタン押すんですよ。原爆の。実際の音声記録も残ってるし、調べれば5秒で嘘だってわかることなのに。
その通り!と思うことと逆のこと
僕らが大抵何かの記事や意見を見たりしたときに、なるほどと思うことは実はもともと僕らの心のうちにある意見をだれかがうまいこと言っただけに過ぎない場合が多いのではないでしょうか。
だからそういった意見ばかりを追いかけても自己弁護にしかならず、知識はついても「知恵」はつかないと僕は思うのです。
むしろ逆に自分と思うところとは真逆の意見や資料に目を通す勇気が、または日頃自分が興味を持たない、気が付かない分野に着目する余裕が必要だと僕は思うのですよ。
だれしもが、ふと昔を振り返っては少し恥ずかしくなったりすることがあると思います。
いわゆる「黒歴史」ってやつですが、不思議なことに人は昔の自分は否定できても
頑として今の自分は正しいと思いがちです。
今の自分だって、10年後また考え方が膨らんで来たら「恥ずかしい自分」である可能性だってあるはずなのに。(もちろん僕も含め)
だったらせめて少し心の門戸をひろげて
自分とは真逆の意見に耳を傾けて
興味のないところをのぞいてみてみましょう。
そこに、「知恵」が生まれるかもしれませんし
なによりちょっと人生が豊かになるような気がします。
ではでは
中田ヤスタカ好きに「酒井景都」をオススメしたい。
僕が青春を過ごした昭和の時代は、音楽、ファッション、思想みたいなものが三位一体だった。
ライダース着てるやつはパンクだったし、スカジャン着てるやつはヤンキーだったし、肩パット入りのスーツ着てるやつはディスコ行ってたし、ベレーかぶってタートル着てるやつは小山田圭吾か小沢健二だった。
僕はというと小学生のときにこっそり親父のビートルズのレコードを片っ端から聴き始めて依頼、ずっと英国ロック好きだった。アメリカの音楽なんてダサくて聴けなかった。そういう時期ってあるでしょ?
だから当然ファッションも英国ミュージシャンの真似をした。それは僕にとって、オシャレだからとかそういう話ではなくて、矢沢のファンが「E.YAZAWA」ってタオルを肩にかけるのと全く同じ意味合いだった。
今でもそうだけど、英国文化は当時もマイノリティだったから、そういう英国関連のショップは渋谷にも原宿にも属さなくて、代官山の住宅街の一角にポツポツと点在しているだけだった。
けれどもいつからか、代官山=オシャレみたいな変なイメージがついて、芸能人がショップを出したりして、ほとんど全ての英国ショップは撤退してしまった。
そういったお店の一つに、「マチルドインザギャレット」というお店があった。
イギリスのアンティークを扱うお店で、当時高校生だった僕はお金もないのにあしげく通い、オーナーさんに食事をおごってもらうくらい良くしてもらっていた。
週末になると、オーナーご夫婦の娘さんが大抵お店で遊んでいたのを覚えている。
当時の彼女の憧れの店員さんのマネをして膝くらいまで髪の毛を伸ばした美少女だった。
部屋を整理していたら、彼女が当時描いてくれた僕のヘタウマな似顔絵が出てきたので今日はこんなBlogを書いています。
すいません。ベレーかぶってタートル着てるやつ、他にもいましたね。
僕は当時冗談抜きで本当にこんな格好してたんですよ。
で、
彼女の名前は「酒井景都」
モデルであり、「Made in COLKINIKHA」のデザイナーであり、そして今回オススメしたい中田ヤスタカとのコラボユニット「Coltemönikha(コルテモニカ)」のヴォーカルでもある。
オススメしたい理由として、彼女がヤスタカ氏とコラボしたのはパフュームのヒット以前で知名度的に余り知られていないのもあるのだけれど、彼が唯一、曲のイメージを任せたアーティストであるという特筆すべき点。
景都さんにイメージを絵で描いてもらい、彼が曲に仕上げる、といったプロセスから、ヤスタカテイストを残しつつも彼の他の楽曲とはひと味もふた味も違っているので是非聴いてみて欲しい。
Coltemönikha - Fantastic Fantasy
Coltemönikha - アリクイワルツ
どうだろうか?
絵本の中のおとぎの世界のような、彼女が育った「マチルドインザギャレット」のイメージのままの世界が天才ヤスタカ氏によって再現されてる、と思うのは僕のノスタルジィだろうか?
Coltemönikhaはこういった楽曲に加え、ヤスタカ氏のテイストが割と全面に押し出されたポップな楽曲も多く、
Coltemönikha - そらとぶひかり
Coltemönikha - パーティーキャロネイド
アルバムまるまる通して捨て曲がまったくなく、おもちゃ箱をひっくり返したように色とりどりで聴いていて本当に楽しい。
ちなみに!
大人になった彼女に再会したときに、僕のことは全く覚えていないと言われたので僕は現在赤の他人です。仲良くしたいとか言われても困ります 笑
気になったら是非CDを購入してみてください。
ではでは。
彼女の秘密に気が付かぬまま8年過ごしてしまった話~デジタルネイティブと向き合う大人へ
みなさん、「デジタルネイティブ」という言葉をご存知だろうか?
産まれたときからネット環境にある世代といえば分かりやすいかもしれない。
当初この言葉は期待を込めて広まったという記憶がある。その世代はなにか物凄いことを創造するのではないだろうか?と。
しかし蓋を開けてみれば、主にSNSでどうでもいいような事を拡散するのにご執心なだけで、つまりは僕らがかつてそうであったように、「面白いこと」にしかそのベクトルは伸びなかったのだ。なにも変わらなかったのだ。
と、思っていた。思っていたのだがつい半年前に、根本的にデジタルネイティブが置かれている環境そのものが僕らとは全く異なる現実をはらんでいることを強く思い知った。
昭和世代とデジタルネイティブ世代
僕ら昭和世代は逃げ場が無かった。無かったが一歩外に出れば同世代は、文字通り石を投げればぶつかるくらい溢れていた。どこかと折り合いがつかなくとも、別のどこかで折り合いは簡単についた。
対してデジタルネイティブ世代は現実的に同世代に恵まれていない。しかしネットで簡単に繋がることができるから救いもないわけではない。
僕の認識はこの程度だった。
つい最近、米津玄師を深く知ることで(「米津玄師=天才」説の疑問と彼に教えられた一つのこと)その認識が甘かったこと、そして同時に8年付き合った彼女が離れていった理由を知ることが出来たので、今日はその話をしたいと思う。
デジタルネイティブが抱える苦悩
米津玄師は10代にして珍妙な楽曲群をニコ動にアップした。僕は彼を天才だと思ったが、どうやら様子は違ったようだ。ネットのフラッシュ動画に多大な影響を受けた彼のセンスは相当にまともじゃなかった。
つまるところ、才能やセンスや人格が形成される時期に、文化的に相当ニッチで深いところまで潜りすぎたのだ。そしてそれは当然現実社会おいて不和をつくりだす。バンドも経験したが上手く行かなかった彼はニコ動で評価を得ることで、その不和をさらに深刻に加速させていく。
彼は「ワンピースのような曲を作りたい」と真顔で言う。自分のことを「いびつ」で「かいじゅう」と呼ぶ。J-POPといえば米津と呼ばれたいと言う。自分がまともでないと思っているのだ。
僕の彼女は頭が良くて、真面目で大人しく、友達も一人居るか居ないか。ネットにあかるく趣味もディープでナードな高校生だった。親子ほども離れているが、当時の僕は異性と知り合う環境がそういう環境でしかなかった。
ネット世代の米津も彼女も、どこか心の中にそういった「誰にも理解されない」という聖域を、本来人と交わることで人格形成されるべき時期に作ってしまったのではないだろうか?
僕はアイネクライネを聴くたびにいつも思うのだ。そしてこの曲には彼女が僕に囁くように呟いた言葉で溢れているのだ。
あなたにあたしの思いが全部伝わってほしいのに
誰にも言えない秘密があって嘘をついてしまうのだ
あなたが思えば思うよりいくつもあたしは意気地ないのに
どうして
彼女は僕に、どうして私が好きなの?といつも尋ねていた。そしてそれは恋人同士の普通の会話だと僕は受け止めていた。
しかし現実は違ったようだ。「私は自分を全て見せていないのにどうして私を好きで居られるの?」という意味だった気がするのだ。
今 痛いくらい幸せな思い出が
いつか来るお別れを育てて歩くだとしたら勘違いも戸惑いもない
そうやってあなたまでも知らないままで
アイネクライネの少女は自分をさらけ出す勇気も将来も見据えて居ないようだ。
そしてそれは僕の彼女も同じで、実際にこの通りになってしまった。
僕は彼女にできる限りの事を8年間してきたつもりだった。仕事もデートプランも、運転も、食事も全て。彼女が何一つ苦労しなくてよい傘になっていたつもりだった。
けれどもそれは彼女が望んだことだったのだろうか?彼女は本当の自分を閉じ込めたまま、僕の一方的な望まない形の愛情を受け止めるだけの存在に徹していたのではないだろうか?
そうしてその傘はいつしか溢れてしまったのだろう。
デジタルネイティブと向き合う大人へ
今の若い世代が「恋人は必要ない」と感じている話はよく聞く。
おもうに、自分の聖域を理解してもらえるとも思っていないし、人と折り合いをつけて無理やり付き合うくらいなら一人のほうが楽なのではないだろうか?恋人などど大げさでなくてもよい。上司と部下の関係でも良い。
それを僕ら昭和世代が「間違っている」と指摘するのは簡単だ。けれどもそういう環境で人格を形成してしまったデジタルネイティブが理屈として理解出来ても行動原理としてやり直すことは簡単ではないのではないか?
同じデジタルネイティブ世代であり、ヲタクでもある乃木坂の生駒里奈が卒業にあたって、乃木坂で学んだこととは?と聞かれて
「人間になれた」と語った。
スタッフは笑っていたが、僕にはこの言葉がドスンと響いた。
また米津は、人と現実で向き合うために「mad head love」という曲を書いた。
今は痣だらけの宇宙で
愛とも言うその暴力で
君と二人で喧嘩したい
彼ら芸能人にしてもここにたどり着くのに何年も掛かった「デジタルネイティブの闇」の部分。
今の若い世代が理解できない、と批判する前に少しこういった事情を
理解できなくとも、知る機会になれば、と思う。
ではでは。
少女は何故、自殺配信しなければならなかったのか
あなたがもし、彼女の飛び込む場面の動画を期待してここに来たのであればどうぞ。他をあたって欲しい。
もしくはなんの話かわからなくても、他をあたって欲しい。
検索すれば、たかが片手ほどの小遣いのために彼女の死の瞬間をエサにアフィリエイトをしてる本物のクズみたいなサイトがいくらでも見つかるので。
彼女が何故死を配信しなければならなかったのか。
僕には知る由もないし、誰にもわかるはずもない。だから僕には語る権利もないのかも知れない。
けれども、僕は昨日からずっとずっと彼女のことを考えて、考え抜いた上で、一人でも多くの人に知ってもらいたい事がどうしてもあるのだ。
僕はアフィリエイトをしてない。だから小銭のためではないし、逆にまた、善意でもなんでもない。
単純にこれは僕の欲求のBlogだ。
とあるニュースサイトで彼女がアップロードした、彼女が泣きながら錠剤を粉々にしている動画を見た。筆者は「不可解な動画」としていたが、
僕はこの光景をよく知っている。僕が昔付き合っていた彼女がこういう事をする子だった。
パニック障害である。
パニック障害は心の病気ではない。脳の障害である。彼女をメンヘラや鬱だとするサイトもあるが、そんな生易しいものではない。
メンヘラや鬱を「甘え」と呼ぶ人もいるし、僕も多少そう思う節もある。文字通り「適当」な仕事を与え、それに対して正当な評価をしてあげれば、つまりはこの社会において、必要な人物であるという認識さえ与えてしまえば、コロッと治ってしまう事もある。
だかパニック障害は心の問題ではなく、脳の伝達システムの故障であり、てんかん等と同じように、れっきとした障害である。そしてそれは同時に不安を抑える「セロトニン」という物質の不足をもたらす。
批判を恐れず例えるならば、パニック障害者に甘えるな、というのは、盲目の人にこっちを見て話せ、と言うのに等しい。
突然、自制が効かなくなる。感情がコントロール出来なくなる。そしてそれはいつでもどこでも突然に起こりうる。僕は何度も何度も何度も、その光景をこの目で見てきた。
恐らく彼女が処方された薬は単なる抗うつ剤や睡眠誘発剤であり、そして彼女ははっきりとそうではない事を訴えてるのだ。
パニック障害は二次的に「予期不安」をもたらす。いつそれが起こるかわからないと言う不安だ。そのため、広場恐怖症(人がいる場所がこわくなる)を併発する。当たり前だ。いつ自分かおかしくなるか、わからないのだから。
彼女の言葉を信じるのであれば、だが医者も他の大人も気づいていない。
だから彼女は自分で解決策を見つけ出す。
DXM(デキストロメトルファン)は主に咳止めに使用される成分である。普通に薬局で咳どめの風邪薬として手に入る。そしてそれを一度に12錠ほど飲んでトリップする遊びが昔から一定層で行われている。
彼女はトリップに逃げたのか?
違う。
DXMには「非選択的セロトニン再取り込み阻害」という副作用がある。
簡単に言えば脳内物質は血液のように循環してもとに戻るのだが、その逆戻りする「べん」を塞いでしまうのだ。つまりセロトニンを強制的に脳内に垂れ流しの状態にしてしまうのだ。セレトニンがなにか、お忘れの方は再度上記のパニック障害の説明を読んでほしい。そして泣きながら錠剤を砕く彼女の動画のスクリーンショットを確認してほしい。
不可解でもなんでもない。僕には彼女がパニック障害の最中に必死に市販の咳どめでなんとか普通の人間に戻ろうとしている動画にしか見えないのだ。
そしてそれを思うと、胸が苦しくて苦しくて、仕方ないのだ。
僕は医学の知識は皆無に等しい。
だからパニック障害に対する認識も、その対処法も、間違っているかもしれない。
けれども問題はそこではない。
知識のない僕と、そして恐らく知識のない彼女がたどり着いた答えが同じであるということ、
そして彼女はそれをずっと訴えていたのに、それに誰もきづいてあげれなかったこと。
もう一度いおう。
パニック障害は心の病でもなんでもない。れっきとした障害だ。
そしてそれは100人に一人が持っているとも言われているのだ。
そういう認識を、一人でも多くの大人が持っていたら、何かが違っていたのかもしれない。
鬱やたんなるメンヘラと区別しづらいと思う。単純に甘えているだけに思うかもしれない。
「少女は何故、自殺配信しなければならなかったのか」
その答えは僕にもわからないし、わかったフリもしたくもない。
けれども、彼女の飛び込む動画を小銭稼ぎに利用するクズ中のクズに加担するのも、
少し真面目に、真剣に、考えてみるのも僕やあなたの自由な権利だとするのだとしたら
ぜひ、あなたに後者を選んで頂きたいと、心から願うのである。
では。