中田ヤスタカ好きに「酒井景都」をオススメしたい。
僕が青春を過ごした昭和の時代は、音楽、ファッション、思想みたいなものが三位一体だった。
ライダース着てるやつはパンクだったし、スカジャン着てるやつはヤンキーだったし、肩パット入りのスーツ着てるやつはディスコ行ってたし、ベレーかぶってタートル着てるやつは小山田圭吾か小沢健二だった。
僕はというと小学生のときにこっそり親父のビートルズのレコードを片っ端から聴き始めて依頼、ずっと英国ロック好きだった。アメリカの音楽なんてダサくて聴けなかった。そういう時期ってあるでしょ?
だから当然ファッションも英国ミュージシャンの真似をした。それは僕にとって、オシャレだからとかそういう話ではなくて、矢沢のファンが「E.YAZAWA」ってタオルを肩にかけるのと全く同じ意味合いだった。
今でもそうだけど、英国文化は当時もマイノリティだったから、そういう英国関連のショップは渋谷にも原宿にも属さなくて、代官山の住宅街の一角にポツポツと点在しているだけだった。
けれどもいつからか、代官山=オシャレみたいな変なイメージがついて、芸能人がショップを出したりして、ほとんど全ての英国ショップは撤退してしまった。
そういったお店の一つに、「マチルドインザギャレット」というお店があった。
イギリスのアンティークを扱うお店で、当時高校生だった僕はお金もないのにあしげく通い、オーナーさんに食事をおごってもらうくらい良くしてもらっていた。
週末になると、オーナーご夫婦の娘さんが大抵お店で遊んでいたのを覚えている。
当時の彼女の憧れの店員さんのマネをして膝くらいまで髪の毛を伸ばした美少女だった。
部屋を整理していたら、彼女が当時描いてくれた僕のヘタウマな似顔絵が出てきたので今日はこんなBlogを書いています。
すいません。ベレーかぶってタートル着てるやつ、他にもいましたね。
僕は当時冗談抜きで本当にこんな格好してたんですよ。
で、
彼女の名前は「酒井景都」
モデルであり、「Made in COLKINIKHA」のデザイナーであり、そして今回オススメしたい中田ヤスタカとのコラボユニット「Coltemönikha(コルテモニカ)」のヴォーカルでもある。
オススメしたい理由として、彼女がヤスタカ氏とコラボしたのはパフュームのヒット以前で知名度的に余り知られていないのもあるのだけれど、彼が唯一、曲のイメージを任せたアーティストであるという特筆すべき点。
景都さんにイメージを絵で描いてもらい、彼が曲に仕上げる、といったプロセスから、ヤスタカテイストを残しつつも彼の他の楽曲とはひと味もふた味も違っているので是非聴いてみて欲しい。
Coltemönikha - Fantastic Fantasy
Coltemönikha - アリクイワルツ
どうだろうか?
絵本の中のおとぎの世界のような、彼女が育った「マチルドインザギャレット」のイメージのままの世界が天才ヤスタカ氏によって再現されてる、と思うのは僕のノスタルジィだろうか?
Coltemönikhaはこういった楽曲に加え、ヤスタカ氏のテイストが割と全面に押し出されたポップな楽曲も多く、
Coltemönikha - そらとぶひかり
Coltemönikha - パーティーキャロネイド
アルバムまるまる通して捨て曲がまったくなく、おもちゃ箱をひっくり返したように色とりどりで聴いていて本当に楽しい。
ちなみに!
大人になった彼女に再会したときに、僕のことは全く覚えていないと言われたので僕は現在赤の他人です。仲良くしたいとか言われても困ります 笑
気になったら是非CDを購入してみてください。
ではでは。