「アイドルの枠を超えた」に代わる表現を sora tob sakana で表したい。
光の世界から来られた皆様に知ってほしいのだけども、前回の日記有坂玲菜というライブアイドルを知ってもらいたいでも少し触れたとおり、今の地下アイドルの世界はおよそ思いつく限りの音楽ジャンルで埋め尽くされていてそれなりに賑わいを見せている。
例えばアーバンFMで流れていても全く違和感のないAOR代表格フィロソフィーのダンス、メロコアを含むオルタナロックを網羅するヤなことそっとミュート、NYインディーズ宅録女子風ドリーム・ポップをいち早く取り入れた柳沢あやのによるCLOCK & BOTAN、更に疾走感あふれるドリーム・ポップシューゲイザーの・・・・・・・・・(ドッツトウキョウ)、EDMに始まり最終的にはTrapやガバ、ソウル・ファンクまでを取り入れ、ヲタクに一大パリピ勢力を築き上げたSTEREO JAPAN、EDMをより多様にポップ化した唯一無二のフューチャーベースCY8ER、と枚挙に暇がない。ご存知ない方はそれぞれタップしてみて欲しい。そしてちょっと驚いてほしい。
そして僕らはその衝撃に、ついうっかり「アイドルの枠を超えた」なんてこちら側から言ってしまうのだ。
だが地下の住人よ、少し考えてみてほしい。僕らはヲタクであって、つまりは若くて可愛い女の子好きなのである。胸張って言いたかないけど。
だから例えば冒頭のフィロのスなんか音楽として100点な上に、可愛い女の子でさらに100点加算してしまうのだ。十束さんのコスプレ可愛いし、もう無抵抗で100点。
ただ、光の世界の住人にはそれが逆効果の場合が少なくない。アイドルって響きでもうだめという。「う~ん悪かないけどChicとかBNHとかSuchmos聴くわ」って言われがちだ。そしてそれは音楽の造詣の深さとは全く別の、ある意味生理的な話だから仕方のないことなのだ。
だから彼らに「アイドルの枠を超えた」なんて訴えても響かないどころか、馬鹿にされるんじゃないか、と危惧しているのだ。超えてくんじゃねぇよ、つって。ヲタクだからヲタクが馬鹿にされるのはやはり腹立つ。
だから僕は別の提案をしたいと思う。
「アイドルの枠をわざと超えない」sora tob sakanaを。
広告の街(sora tob sakana)演奏動画
まずは演奏を見てもらえればわかると思うけど、ゴリゴリにカッコいいマスロックだ。(小並感)いやでも本当にカッコいいものってこんな感想しかでないよ。
ではこれに四人の中高生アイドルが加わるとどうだろう?
お世辞にも上手いとは言えないかもしれない。どこか不安定な上に伸びきれてない。今の時代、いくらでも編集して音程合わせて、AutoTuneできるはずなのに。
でも僕はこのままが好きなんですよ。だってこれこそアイドルにしか出来ないことじゃないですか?
あえてストレートに届けられたこの青春期の少女の声の透明な清々しさが、
どこか夕暮れの放課後、音楽室から聞こえてくる合唱部の練習のような生生しさが、
遠くに置き忘れてきてしまった郷愁にも似た甘くて苦いノスタルジーをチクチクとくすぐるり、心地よい胸苦しさを僕に与えてくれるのだ。
考えすぎか?だまれリア充、こっちはいろいろ背負ってんだ、邪魔すんな。
僕はアイドルヲタクだから、アイドルはとことんアイドルらしくあっていいと思ってる。枠なんか飛び越えなくっていい。けれどもアイドルらしさは、作り笑顔をバラまく以外のもっと、あらゆる手段があってもいいと思っている。
その多様な表現の一つでも誰かに刺されば、そうしてそれが、色々な形で地上に届けられて、もっと多彩なアイドル文化の楽しみ方が、広がっていけばいいのにな、と思っています。
「sora tob sakana めちゃくちゃ爽やかで心地よいよコレ。アイドルだけどね!」ってお勧めしてみてください。
では。