アイドル化する日本のロックとロック化する日本のアイドル PT.1
メロコア
BiS / "PPCC"
まずは二曲続けて聴いて頂きましたが、
は?・・・・・いや聴けよ。あるだろ、カバンの中にくしゃくしゃになってるイヤフォンが。ライフハックとかで調べとけ「イヤフォン 絡まない」とかで出てくるから。調べなくてもいいけど。スマホの画面割れてたり、カバンの奥にあるイヤフォン絡まってたりする女子はモテるからね、僕に。
最初の04 Limited Sazabys(フォーリミ)はいわゆる昔からあるメロコアなんだけれども、いつの間にか日本のスタンダードになってしまった『メロコア=前向きバカ』という概念からわざと外れてサブカル女子でもすんなり聴けてしまう形にヴォーカルが舵を切っている。
ジオンの新型モビルスーツじゃないんかよ!って思ったおっさん。同世代だ!今度飲もうな。
ファッションも雰囲気も、どちらかと言うとメロコアにありがちな「パン買ってこい」側ではなくて、パン買ってくる側。ステージ裏でWANIMAに「ジャンプしてみろよ」とかって言われてそう。そういう方がモテる。
言い方を変えれば、今の10代から30代前半の邦楽ロック女子は、見た目含めてヴォーカルが良ければジャンルなんかなんでも良いんじゃないの?という不安を煽るグループでもある。
実際#音楽好きと繋がりたい とかいうハッシュタグ付きで自撮りあげてる女子はだいたいこの辺聴いてるので勝手に攻略してください。クリープとかマイヘアとかオーラルとか聴いとけば大丈夫。「挫・人間がさぁ」なんて話題は絶対にするな。
蛇足だけれどもオーラルはヴィジュアル系の音楽でフォーリミと同じ舵の切り方をしたバンドだと思っている。僕が勝手に。
THE ORAL CIGARETTES「容姿端麗な嘘」
次のBiSはアイドルである。いま地上でも割と話題のBiSHの原型でもある。これは2012年の曲で他にもたくさんいい曲はあるんだけども、メロコア縛りだったのでこの曲で。
僕は音楽の情報集めるのにいろんなサイトを参考にするんだけどもOTOTOYもその一つで、そこでリーダーであるプー・ルイが「アイドルをやってみたい」と持ちかけたのが発足のきっかけとなったアイドルグループ。僕はBiSではじめてアイドルかっこいいな、と思ったのでこの時期の地下で他にもロックをやっているアイドルが居たのかもしれないし、言及出来なくて申し訳ない。だから僕はプー・ルイこそが地下アイドル界にラウドロックを持ち込んだパイオニアだと思っている。ちがったら教えて♡
僕もアイドルヲタクなのでロック女子がイケメンバンドマンに黄色い声援を送ること自体になんら嫌悪感はない。ただ、ここ5~6年でアイドルが硬派なロック化する一方で本家のロック側がどんどんアイドル化していってる対比が面白いなと思うし、今後このブームが去ったら日本のロックに何が残るんだろう?とも思う。
地上も感染してきたっぽいし。土田さんもっと地下はもっとすごいでw
エレクトロエモ
PassCode - MISS UNLIMITED
Stray in Chaos/Fear, and Loathing in Las Vegas
Pass Cord(パスコ)がこの路線で全面的に出てきたのが2014~5年くらいで、正直にいうと「え?今更ピコリーモ?」とは思ったのだけれどKorn がGet Up! ft. Skrillexでドン滑りした2011年くらいにブームは終わったと思ってたのは僕の思い違いで、一過性の流行ではなくて一つのジャンルとして今でもある一定の人気はあるみたい。なぜかロシア勢が強いジャンル。よくホルモンと比較されるけど、ルーツが全然違う。
パスコは僕が通ってたBELLRING少女ハートと並んで「厄介現場」と言われてたんだけども、そのライブは圧巻で例え会場規制で「モッシュ、リフト、サーフ禁止」であっても南菜生が「もっと暴れろ!」と煽ってくるのでつまみ出される人も続出してたし、僕も首根っこひっつかまれた。
この曲みたいにチップチューンで始まったりと、多少の変化はあるもののほぼこの路線。
日本のロックにエレクトロエモを引っさげてきたのはFACTの方が若干早かった気がするけど、ラスベガスのほうがラウドロック色は強いし、そもそもFACTは能面かぶってたし、思い返してみたらこの頃から敏感な音楽女子の友達は「かっこいい!!」と目をハートにして食いついてた。
メロスピ/エモ
Black Veil Brides - Knives and Pens
僕が週1くらいで通っているゼアゼアちゃんのスナッキーなんですけども、この一曲を選ぶのは結構不本意で60年代サイケから90年代オルタナまで操るゼアゼアの曲のジャンルからいうと1番好きじゃない曲だったし、いまだになんでメロスピなのかわかってないのだけれどもBlack Veil Bridesのようにエモ寄りに仕上げたならわからなくもないかなーと。
とは言え、ライブでは僕、めちゃくちゃ暴れてますけどね。今ではライブセトリとしてすごく好きです。「見た目含めてヴォーカルが良ければジャンルなんかなんでも良いんじゃないの?」って言ってたやつどこいった?
アイドル化する邦ロック
ベストアーティストご覧頂いた皆様ありがとう。めっちゃ声出た。そして衝動買いした今日のド派手衣装。洋平 https://t.co/3LkTBgwTxB pic.twitter.com/hWnW083KzU
— [ALEXANDROS] (@alexandroscrew) 2016年11月29日
もう、チェキ売っちまえよ!絶対売れるから。僕かうもん、洋平の笑
何が腹立つってAlexandrosは音もマジでいい。[Champagne]のデビュー一曲目から好きだったしボーディーズのROYだとか、曲も良くてイケメンとか、旅人の服と木の棒しかもってない僕ではもうどうしょうもない。
だからせめて言わせてくれ。もうミュージシャンぶってないでチェキ売れよ!と。
さて長くなったので今日はこの辺にしておきます。というか書いてる最中に楽しくなっちゃってもうちょっと地下アイドルにしろロックにしろ書きたいことあるのでパート2あると思います。
ということで最後に顔とか関係なしに僕が好きな最近の邦楽ロックおいてきます。
Ykiki Beat - Forever
www.youtube.comすでに活動停止していて、いまはDYGL(ディグロー)というバンドがメインで活動しているんですけど、海外の場が多いので、
No Buses - Tic
最近めちゃくちゃNo Buses聴いてますです。来月EPでます。Ykikiも彼らも、作曲センスがもう日本的ではないんですよね。インディーズロックまでアイドル化する今の時代でもこういうバンドが居てくれるので本当に耳が幸せです。
ではでは。