ガチ恋否定派による「アイドルガチ恋」のススメ
人生真面目に生きてきた男のほうが、目に見えてわかるハニートラップに引っかかりやすいものである。
会社の同僚で、真面目でいいヤツが居たんですけども、初めてキャバクラ連れて行ってもらった翌日
「たまたま付いた女の子が真面目で清楚で本当に好きになってしまった!また行きたい!」
とか抜かしやがったので胸ぐら掴んで
「なんだよ?清楚なキャバ嬢って。お前今『安全な核爆弾』くらい矛盾したこと言ってんだぞ、目を覚ませ!!!」
っつて往復ビンタかましてやりました。
まぁ僕みたいに冴えない男を何十年もやっているとこじらせているので、これくらいの防衛本能が働くからそもそもキャバクラなんか行かないし興味もないし、世の中斜めに見すぎてるとこはあるので、ハニートラップ回避能力は相当高い、まじで。
だからコンカフェなんかも本当は好きじゃない。
「ご主人さま~また会いに来て~」とか言われても、そういうのイイからつって財布だけおいていこうかなとか思っちゃう。
そもそもナードな人種なんて小中高といろいろ搾取され続けてきてるんだから、人一倍疑り深い。もうずっと光の世界を斜めに観てきている。一般の人は混同するけど、攻撃本能よりも防衛本能が先に働くアキバのアニメヲタクは、まずメイド喫茶なんか行かない。わざわざまた搾取されに行くのなんか勘弁してくれ、二次元は絶対に裏切らないつって。メイド喫茶にいるのはメイドヲタクか、なんとかなるかも?って思っている一般人だ。
そんなこんなでサブカルに足を突っ込んでたどり着いた先が地下アイドルなんだけど、僕が初めて推したレーレというアイドルはその点素晴らしかった。
全然釣ってこないのである。
ドライブ中にミグマシェルター聴くとめちゃ気持ちいいよ、って言っても
「いつかレーレもやってみたい」と100点の返事をくれるのだ。
これが「えー!隣に乗りたいー」とかだったら財布だけおいて帰っちゃう。世の中大抵、財布おいて帰ればなんとかなる。
こんなんだから釣ってくるアイドルは全然信用してなかった。まぁそんな何人もチェキ撮っていないのだけれども。
ガチ恋否定派って書いたけれども、別に否定はするつもりではないです。人の人生否定して生きる程くだらない選択肢はないと思ってるので。人を下に見て自分が上に立つことで保てるプライド?そんなんイラン。自分一歩も動いてないやん。
ただ、僕とアイドルはずっとそういう立ち位置だったから「ガチ恋」というのがどういう心理なのかわからなかったのだ。
若くてイケメンならまだしも、僕らみたいな冴えないおっさんが少女に恋をして、一体どこにたどり着くというのか?捨て身の攻撃にしては難攻不落すぎだろ。お前ら家に鏡ないだろ。僕は家にあるからやらん。無理。
・・・・とか思っていたんだけど。
する!!!!!
わーーーーい!!!!!
隣のる????
いやまて、待て。落ち着け。僕の話を聴いてくれ。いや、オレが落ち着け。
僕は親以外には アイドルヲタクを公言しているので、最初に書いたようなことを、今は言われる立場にある。「目を覚ませ」って。
前にブログに書いたけど、僕の古い友達が、不器用、人見知り、自己否定、ステージだけが自分の居場所、みたいなアイドルだったのでそれでも頑張っているアイドルさんは自然と応援したくなってしまう。今の推しのMeちゃんとも、そういう出会いだった。
応援したいと思って、ライブに出向いたのだけれど、チェキの時にちょっと僕はびっくりしてしまった。
Meちゃんめちゃくちゃ釣ってくる!!
僕は本当の自分の考えをブログで伝えたいので嘘なく話そうと思うのだけれども、正直釣りアイドルは苦手意識あったので、ちょっと困惑してしまったのだ。彼女のことはまだ良く知らない。けれども、人見知りな女の子が取る行動じゃない気がしたのだ。勘違いだったのか・・・・?
この辺はむしろ一般の方のほうが賛同してもらえるかもしれない。
けれども
けれども!!
この歳になっても人間学ぶことが多いなと思ったのだけれども、Meちゃんのママと話をしていて、彼女の一言で、僕はなんて自分が捻くれた人間なんだろうと。
反省したのだ。文字通り反省したのだ。
ママ「私はあの子にファンから1000円頂くということがどれだけありがたいことなのか、ちゃんと理解して、精一杯お返ししなさいって言っているのよね」
ああ、神様。
僕はなんて汚れた人間なのだろう。
ヲタクと楽しそうに話すアイドルが、始終笑顔が耐えないヲタクたちが、
全員天使に見えるんだよ、僕からしたら。
ひょっとしたら黒髪清楚なキャバ嬢だって僕の同僚を精一杯楽しませようとしたのかもしれない。知らないけど。
ママの一言でなんとなくすべてが腑に落ちてしまった。
チェキのたびに精一杯アイドルをして、僕を喜ばせようとしてくれる彼女がめちゃくちゃ健気で愛おしくなってしまったのだ。
以前僕の推していたグループの朝倉みずほさんが、
「ヲタクは私に優しいけど、普段からそうなのかな?あとを付けてみたくなっちゃう」
とツイートしてたのが印象的だったので、ここからはアイドルの方にも聞いてほしい。いや読んでないか。
ヲタクは大抵みんなアホほど優しいし、本当にいい奴らばっかりだ。
僕はそんなヲタク達をみて、みんな幸せになってほしいなと心からいつも願っている。
だから僕から、僕がやっと見つけた「ガチ恋ヲタク」の到達点をみなさんに聞いてほしい。
ヲタクはだいたいみんな両思いである。
いや、これはマジで。
先日オフ会が喫茶店であって、テーブルでチェキを撮ったのだけれども
この直後に手を取ってマッサージしてきたので
「なに?」って聞いたら
マッサージするの好きなんだよねって。楽しそうに。おかげで死にかけたけど。
帰りの車の中でふと考えた。
アイドルにとってチェキ代はそこまで収入にならない。にも関わらず頼まれても居ないおっさんの手をニコニコしながらマッサージするなんて普通はちょっとできないことだと思う。
そう。彼女は彼女のファンが心から大好きなのだ。
チェキを撮る時に僕はいつもなんの考えもなしに行っちゃうから、というか考えが飛んでしまうから、どーやって撮ろうか?から入るのだけれども、
Meちゃんが、自分から僕のマフラーくるくる巻いて「放課後デート」とか書きやがって死ぬかと思ったんだけど、
でもこれって僕がまれにブログとかで書いている願望、
「青春ポカリスエット妄想野郎」
ってことを知っていなきゃやらないことなんですよ。
こういう事って一度や二度じゃなくて、わりと毎回。しょっちゅうある。
そうした積み重ねが更に彼女を好きになってしまう要因でもあるし、
彼女を大好きでもっと知りたいと思うファンと同じくらい
彼女もファンを大好きでもっと知りたいって思っていることの証明の積み重ねでもあると、僕はひしひしと感じているのだ。
だからもう一度言わせてもらいたい。
みなさんももう一度推しとの会話を思い出して噛み締めてほしい。
ヲタクはだいたいみんな両思いなのである。
一般人になんて言われようと知るもんか。
僕らには僕らが積み重ねた僕らだけのストーリーと絆が間違いなくあるのだから。