Life SUCKS but It's FUN

音楽、IT、サブカル、アイドル、その他思いつくまま好きなものだけ共有したい、ルサンチマンの雑記です。

ポエトリー・ラップのニューカマーだったハズの春ねむりとDAOKOは何故こんなにもかけ離れてしまったのか

 

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どうもです。

これ読んでいる方で20代の方って居ますかね。居ます?

じゃあオレもーー!!!

 

すいません、ちょっと飲んでて。

20代の方ならわかると思うんですけど、ナード側からしたらラップって一般的にあまり良いイメージないですよね。学生のころラップ聴いてた人って大体ほら、なんかあんな感じじゃないですか。 

 

 

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ごめんK DUB K DUBごめんて。

 

大好き❤

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金、女、ドラッグ、ビーフによるディスりあい、ギャング、喧嘩、みたいな文化がヒップホップの根底にあったりして、ヲタクが向いている方向とは真逆だったりしますからね。

 

けれどもそれは一般的にラップ=ヒップホップだと思われていただけであって、「そうじゃないラップもあるんだ!」って知ってから聴くようになった20代のヲタク系の方、とくに女子は多いんじゃないかな?と思います。ぼくりりとかなら聴けるでしょ?

 

そういったジャンルの中に「ポエトリーラップ」というのがあって、文字通り詩の朗読のようなラップなんですけども、春ねむりは「歌の下手な私でもこれならイケる!」と思って始めたらしく、DAOKOは「ニコニコ動画で見て知って」始めたらしいです。

 

偶然にも春ねむりが大好きだったと言っていて、そしてDAOKOも後にfeaturingした、不可思議/wonderboy聴いてみてください。

 

 

 

不可思議/wonderboy - Pellicule (Official Video)

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どうですか?僕はあいにくオッサンなので、彼のリリックに全部共感したりは出来ないんですけども、自分が学生だったらがっつり響いてハマっていただろうな、と思います。それくらい彼のリリックと表現にはパワーがあるな、というのはわかります。

「DAOKOも後に」と言ったのは、彼は実は既に事故で亡くなって居るからです。この曲、当時路上で演るも誰も立ち止まってくれないという動画もあるんですけども、皮肉にも事故後に彼のリリックが掘り返されて人気が出たラッパーです。

 

ついでに、という言い方しては失礼なんですけども、ポエトリーラッパーでずば抜けてるな、と僕が勝手に思うのが志人(シビット)ですね。

 

 

志人 ZYMOLYTIC HUMAN : 発酵人間 満月 ~ 中庸 ~

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いいからはよ、女の子出せって、ごめんよ。うるせーな。

 

 

春ねむり - 東京

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春ねむりがミニアルバム一発目に作った「東京」

そしてお次が「お?ケミブラか?」と思って買ってしまったアルバムに入ってた、僕がDAOKOを知る切っ掛けとなった曲

 

 ★STAR GUiTAR 「Mind Surf feat daoko」

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な?続けて聴くとどっちがどっちだかわからないだろ?(失礼)

まぁそれは言い過ぎなんだけどとりあえずこういう層にこういった特定のジャンルが浸透していてそれなりに需要があった、ということ。

 

で、当時顔出しほぼNGの女子高生ラッパーということもあり、

あ、もう一度言う?

 

女子高生ラッパーということもあり

 

・・・・初めてブログで色使ったわ。

こんなしょーもないとこで。

 

で、僕はDAOKOのアルバムも買ったんですけど、ある日このMVみて腰抜かしたんですよ。わりとマジで。

 

 

DAOKO『拝啓グッバイさようなら』

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おいオメー誰だよ!!!

 

わかった、ニセモノだな?たまたま芸名が同じだった加勢大周的なあれか?違うんか?DAOKOちゃんなんか??わかった、大人だな、悪い大人にやらされてんだな?よしおっちゃん今助けてやるからな、オレのDAOKOちゃんを返せっつって。

 

まぁ冗談はさておき、実際に彼女が彼女の大好きなTempalayとの合作の際に「これまで第一線の人と仕事したり、いわゆるメジャー的な制作が続いてて、自分が本当に好きなものってなんなんだろうと思うようになってて。」と言っていたので、まぁそういう事なんでしょう。

 

ただこの姿勢がアーティストとしてダサいかどうかとかそういう理屈抜きにして、さっきのMV見た時に同時に思ったのは、キャッチアイコンとしてあり得ないくらいのオーラがあるなと。それはそれで彼女の魅力だし、バンバン出していかないともったいないじゃないですか。

 

で、一方同じ路線でスタートした春ねむり。僕が度肝抜かれたのが去年のこの曲です。

 

 

 

春ねむり「kick in the world」

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このキレイな女の子は彼女自身ではないですけども、曲、バチクソかっこよくないですか?ポエトリーラップなんですけどもロックですよね。いや、演奏がじゃなくて。演奏もだけど精神が。

彼女はラップをやる上で、毎日日記を書くようにしたそうです。そうして自分でなんとなく書いてしまった時はありきたりの言葉しかみあたらなくて、本気で書いた日と全然違うことに気がついたそうです。

 

そうして毎日自分だけの言葉を探し続けてきて、今ではそれらを腹から吐き出してるんだなと。

 

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本気で腹からだしてるんだな、と。

 このみっともなくも感情ぶちまけてるのが「春ねむり」さんです。僕はこっちのほうが美しいと思う。いやPVの女優さんも可愛いけどさ。

 

 

ということで同じポエトリーラップから入った二人のお話でした。

ではでは。

アメリカ - サイモンとガーファンクルへ捧ぐ

 

最悪な気分だった。

車が故障して近所のガレージに持って行ったのは良いが、納期が遅れに遅れたのはこの国ではよくある話としても、出庫するときに作業員がfour-letter word(四文字言葉、暴言)を吐いたのだ。なにかは覚えてないが、Fuck、Cunt、Shit、米国で他人を侮辱する汚らしい言葉は大抵四文字だ。恐らくしつこく毎日のように納期を催促してきた東洋人が気に入らなかったからだろう。

 

日常的に差別を受けることは多々あった。そしてそれに決して慣れることはなく、北国のニューヨークに降る真綿の雪のように少しずつ、だが確実に自分の奥底に積もっていくのを感じていた。予想もしていなかった執拗な悪意を、普段はこの国の癌だとおもって諦めることにしていた。

だが今回だけはとうしても許せなかった。

 

"Come back tomorrow”

 (また明日来い)

 

と何度も納期を延期された挙げ句に、やっと仕上がって何枚かの$100札を渡した途端の暴言だ。

 

知り合いのホームスティ先のホストファーザーに法的な糸口がないか、聞きに行くことにした。彼はこの小さな片田舎の判事で、皆に「ジャッジ」と呼ばれている人望ある有力者だと聞いていた。

 

"so they called me names judge"

 (彼らに侮辱されたんだ、ジャッジ)

 

彼は真剣なような態度で話を聞いてくれたが、私の方から電話しておくよ、気の毒だったね、と言う彼の、その張り付けたような出来合いの笑顔が癪に障ったので早々に話を切り上げた。

 

この国では強者が弱者の上に立っているわけではないのだ。弱者がさらなる弱者を見つけて上に立とうとする、そして強者はそれを見て見ぬふりをするのだ。

 

何を期待して彼を訪れたのかさえ、忘れてしまった。

いや、そもそも何を期待してたった一人でこの国にやって来たのだろうか。

 

 

 

 

 

マンハッタンでは3ヶ月で資金が底をついてしまい、同じニューヨーク州で一番学費が安い学校に転校することを決めた。場所も無名の土地だった為に、大まかな位置しかわからなかった上に、実際に思っていたよりもニューヨーク州は大きかった。

 

ニューヨーク全体が大都会と思われがちだが、ビルのひしめき合う「あの部分」つまりマンハッタンは実際のところ、ニューヨーク州の中では緑で示したこれだけの大きさしかない。

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この小さな緑色の部分を一歩でたら、あとは殆ど草木と山と川しかないと思っても間違いない。

 

とりあえず一番近くの大きな街までグレイハウンドに乗って行ってみた。そこから先は交通機関が無いため、自力で解決しなければならなかった。一度隣のニュージャージーに入ってから向かう。4時間近くもかかった。

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オールバニーに着いて、何人にも聞いてみたが、誰も自分の大学の場所を知らなかった。それでもやっと知っている人をみつけ、大学の近くまで乗せていってもらった。更に2時間掛かった。夜中に学校についてしまって途方にくれたが、それでもこれから始まる何かに期待して興奮していたのだ。寮のオヤジを叩き起こして、充てがわれた何もない部屋で寝転んだ。その夜は寝れなかった。だがその興奮が何だったのか、今ではもう思い出せないでいるくらい、アメリカにはなにも期待しなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

偽善者を絵に描いた様なジャッジの家からの帰り道、突然電気系統が全て遮断してしまった。治ったというのは嘘だった。その上、金を取られた挙げ句、馬鹿にされたのだ。そうして憧れて、憧れて、憧れぬいたこの国で、今、自分が最底辺の扱いを受けて居ることを改めて思い知った。アメリカという国の冷たい現実が、まるで遅延性の毒のように自分を蝕んでゆき、夢を失い、ひどく失望していたのだ。もう何もかもどうでもよくなってしまった。日本が恋しくてたまらなくなった。

 

トボトボと坂道まで車を押して歩き、惰性で下りながらローギアに入れてみた。何度か繰り返してなんとか始動したが、止まったら二度とエンジンはかからない気がした。何もない一本道の脇に、やっとボロい倉庫みたいなガレージを見つけた。50歳くらいの無愛想な汚いオヤジがでてきた。

 

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彼はどうやらイタリア系の移民で一世のようだ。英語がまともに話せない。が、どうであれ、故障箇所の説明ついでに、ボッタクられてバカにされた経緯も話した。愚痴を言った。悪態をついた。その上で、オマエならこの車治せるか?と試すように聞いた

 

”this is not a car this is a toy! ”

  (コレは車じゃない、オモチャだ)

 

確かに小型の車だったが少し腹がたった。コイツもどうせ馬鹿にしてるのだ。その上、全く同情するでも、慰めるでもなく、治せると言うでもなく、勝手にボンネットを開けた後、オレは忙しいんだ、壁に道具がぶら下がっているからまず、スパナをもってこいと言ってきた。ますます馬鹿にされている気分だった。

 

言われた通りスパナを持ってくると、ここを分解しろ、終わったら言え、と言われた。修理を依頼したのに、なぜかオヤジに命令される。その後もここを取り外せだの、あそこをいじれだの、オヤジは別の車の修理をしながら片手間で命令してくるばかりで結局何もしてくれなかった。こんなひどい話、聞いたこともなかった。

 

だが車は言われたとおりにいじっているうちに治ってしまった。

 

帰ろうと思い、いくらだ?と聞くと

 

”Why? You fix the car, I don't”

 (なぜだ?オマエが治したんだろ。オレじゃない)

 

ぶっきらぼうに言うとオヤジはさっさと別の車の修理に戻ってしまった。

オヤジの行動の意味がやっと分かった。一切手を出さなかったのは、ボッタクられたばかりの東洋人のガキから金を取りたくなかったに違いなかった。思い返してみればTOYだと言ったのは、オマエでも治せるぞ、という意味だったのかもしれない。

 

その様子を始終面白そうに観ていたヤツがいた。オヤジにビルと呼ばれていたその男は、長髪でだらしない30歳くらいの、いかにもな感じのアメリカの田舎の白人だった。従業員ではなく、用もないのにいつもこの場所にいるような感じだった。

 

ビルに、一番近いスチュワートの場所を聞いて、治ったばかりの車で6缶パックのバドワイザーを買いに行った。

 

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戻ってみるともうひとり別の男が居た。ガレージの中の正面の壁の中くらいの高さの位置に内側へ突き出したベランダのような出っ張りがあって、そこから彼がこちらに手招きしているのが見えた。

今にも崩れそうなはしごを登って行くと、彼は(静かに!)という仕草で口に手を一本立てて、そのままその指を窓の外の庭の木の根本へと向けた。

そこにはりんごが一個落ちていた。彼が置いたものらしかった。が、それがどうしたというのだろう?彼をもう一度観て答えを求めたが、彼の視線はそのりんごから離れることはなかった。

二人とも、何を話すわけでもなく、りんごをただただ眺めていた。と、突然木の上からリスが降りてきて、りんごを器用に食べ始めたのだ。

 

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彼はガッツポーズを大げさに取った。なにがそんなに嬉しいのかわからなかったけれども、とにかくこれを見せたかったことだけはわかった。彼はオヤジの息子でマリオと言った。オヤジと違いアメリカで生まれ育っているので普通のアメリカの若者と言った感じだった。ガレージの看板を見る限りでは彼も従業員のはずだったが、毎日1時間くらいこうしているのが日課なんだと下に降りながら語ってくれた。

 

マリオは愛想のいい男で、買ってきたバドをオヤジにやってくれと頼むと、ひと缶もぎ取ってオマエも飲んでいけと渡してくれた。

 

”I don't touch a drop

   (酒は一滴も飲めないんだ)

 

と言うとビルがバカにするように笑った。

コイツには渡すな、とマリオに言ったが遅かった。ニヤリと笑って一本取るとありがたそうにこっちに缶を掲げて振ってみせた。

仕事を切り上げたオヤジを待って、汚い倉庫みたいなガレージの隅っこで、壊れたソファーと高すぎるスツール、道具箱の上、えらく座り心地の悪い椅子に、それぞれ座って乾杯をした。

 

一人だけ酒を飲んでいなかったのもあるのかも知れないが、彼らの会話は暗号のような、常にそこに居る人間にしか通用しないような、そう言ったたぐいの共通言語で成り立っていたので邪魔をしないように会話には入らず、ボロいラジオを聴いていた。

 

ラジオからサイモン&ガーファンクルの「アメリカ」が流れてきた。

 

 

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中学生の時意味もわからずによく聴いた曲だ。

なんとなく一緒に口ずさむ

 

Let us be lovers, we'll marry our fortunes together

 

意外と覚えているもんだった。ビルはボソボソと自信なさげに時々歌に入ってきた。マリオとオヤジは黙ってラジオと二人の歌を聴いていた。

 

叙情的な曲で、今でもやっぱり意味がハッキリとはわからない。ただ、アメリカを旅するようにここにたどり着いた自分には、中学生の時ではわからなかったいくつかの言葉が今の自分に抽象的に刺さって居ることに、歌いながら気がついた。

 

Kathy, I said as we boarded a Greyhound in Pittsburgh

キャシー、と僕はピッツバーグでグレイハウンドに乗り込みながら言ったんだ

Michigan seems like a dream to me now

ミシガンに居た頃が夢見たいだね

It took me four days to hitchhike from Saginaw

サギノーからヒッチハイクで4日もかかった

I've gone to look for America

 (僕はアメリカを探しに来たんだ

 

 

マリオのオヤジはどんな思いでここにたどり着いたのだろうか?

不器用なオヤジの性格のせいで儲かってるとは言い難い、この汚い倉庫とボロい車たち。仲間はビルとマリオと裏庭のリス。これが本当にオヤジの探していたアメリカなのだろうか。

 

 

Toss me a cigarette, I think there's one in my raincoat

  (「レインコートにタバコが一本入ってるだろ、放ってくれよ」)

We smoked the last one an hour ago

  (「1時間前に、最後の一本吸っちゃったじゃない・・・」)

 

 Kathy, I'm lost, I said though I knew she was sleeping

「キャシー、明日が見えないんだ」彼女が寝ていると知っていて言ったんだ

And I'm empty and aching and I don't know why

「今の僕は空っぽで、ひどく痛むんだ。どうしてだろう」

Counting the cars on the New Jersey Turnpike

ニュージャージーのターンパイクで車を数えた

They've all come to look for America

彼らも皆、アメリカを探しに来たんだ。

 

 

歌いながらボロボロと涙が溢れてきた。人々の遠慮ないトゲのような言葉に、自分の探していたアメリカは虚像だったことを思い知り、この国に来た希望を忘れ、意味を見失っていた。

 

 

ビルが突然歌うのを辞めて、オレのトラックに乗せてやるから来いと言って外に出た。

 

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ついていくと高所作業用のトラックが停めてあった。ビルはケーブルテレビの配線の修理をする作業員だそうだ。やっと自分の作業車が持てた、最高の車だ、と自慢していた。

 

助手席に乗ろうとすると、そこじゃない。先端のかごがオマエの場所だ、と言った。横のはしごを登って先端のかごの部分に入ると、わけのわからない奇声を発しながらビルはビール片手にリフトのアームを目一杯伸ばしてくれた。

 

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相変わらず広大な何もない風景が広がっていた。いくら授業料が最安値だからといって、この街はあまりにも何もなさすぎた。そう思っていた。漠然と探し求めていた「アメリカ」はここにはなかったと、そう思っていた。

 

 

何が見える?とビルが叫んだ。

 

"donno...man,I see the middle of nowhere."

  (わからないよ、ど田舎だ)

 

”damn right! middle of nowhere”

  (その通りだな。どこでもない所のど真ん中だ)

 

「middle of nowhere」というのは田舎を馬鹿にした言い方だ。自分は皮肉を込めてそのつもりで答えたのだが、この場所で自分の夢を叶えたビルが陽気に返したその同じ言葉は何故か、違う意味に聞こえた。

 

 

 ”Toss me a BUD I think there's one on the table ”

(テーブルの上にバドワイザーが一本あるだろ?放ってくれよ)

 

と言うとビルは、2つの意味で笑いながら、オマエ飲めないんだろ?大丈夫か?と言いながら届く位置まで一度アームを下げてから、取ってきたビールを放り投げてくれた。

ビルが腰に巻いてくれたロープがあるから大丈夫だと答えた。

 

もう一度、一番高いところまであげてくれと頼んだ。ビルの夢だった作業車のアームがゆっくりと伸びている間、ビルの言葉の意味を考えていた。

 

アームが止まり、景色を再び見下ろしながら一口飲むと、やぱりビールは不味かった。もう二度と飲むまいと思った。

ビルがニヤけながらどうだ?最高だろ?と叫んだ。

 

”Tastes like shit man! FUCKIN' A!!!”

(クソみたいな味がする!最高だな!!!)

 

ビルは下品な言葉遣いの東洋人に、いつまでも笑っていた。

 

人々の汚い言葉も、騙してくる連中も、金持ちの偽善者も、汚いガレージのオヤジも、裏庭のリスも、酔っぱらいの操縦するダサいリフトのてっぺんも、クソ不味い缶ビールも、そして相も変わらず無駄に広がる、このなにもない風景も、確かに自分が探していたアメリカではないけれども、だがそれは、自分が作り上げたアメリカという身勝手な虚像に、自分自身が勝手に裏切られただけかも知れないような気がした。

 

このどこでもない場所のど真ん中で、オヤジが、ビルが、マリオが、手探りしながら自分自身のアメリカを見つけ出したのだとしたら、人々が浴びせる差別でさえも受け入れながら、まだ知らぬ自分だけのアメリカを、手探りしながらでも探して行きたいと思った。

 

 

ビールを一気に飲み干した。

やはり、これだけはもう辞めておこうと心に誓った。

ライブ会場、下から見るか?横から見るか?

今日こんなツイートを観たんですよ。

 

 

動画観られない方の為に説明すると

落ちていた飲むヨーグルトを開園ダッシュで走ってきた少年が踏んで過ぎ去ってしまい、全身飲むヨーグルトまみれになった動画です。

 

あ、そう書いてあるじゃん。じゃあ観なくていいや。

で、僕が注目したのはそこじゃなくて、すぐさま駆け寄ってペーパータオルでお客さんを拭いてあげてるキャストの方のほうですね。

 

凄いよね、ディズニーって。僕が彼女だったら、ヨーグルトはとりあえず笑って済ませてキャストの方に関心しちゃうかな。すげー!って。

 

アクティビティに限らず、僕は人生はマイナスな部分よりもポジティブな部分のほうにより注視して生きていきたいと思ってます。それが僕の処世術だから。

 

一歩外に出たらこの世は無秩序だと思ったほうが良い。バカはどこにでも居るし、ましては人が集まる場所ともなるとその分母に対しての絶対数は確率的に飛躍する。

 

そうして自分が楽しもうとしているアクティビティにおいて、自分の理想とする形がハッキリとしていればしているほど、それが他人によって壊される確立も飛躍的に上昇する。

 

「楽しもう」という理想がかえって逆に跳ね返ってしまい、結果的に不快に思ってしまうのは本末転倒じゃないですかね。もったいない。

 

確かに飲むヨーグルトは爆弾級のテロだし、彼女自身リプで「周りを観ていなかった私も悪いのです」と言っているし実に公平な考えの方なので、彼女を批判してるのではないので、あしからず。

あくまで一例としてリンクさせて頂いただけですので。

 

アイドル現場に限らず、ライブ現場って時々そういうトラブル聞きますよね。時々じゃないか。常にか。

 

ミュージシャンと共に歌い出すやつ、真ん中で暴れているやつ、奇声を発しているやつ、次のグループ目的で最前列でつまんなそうにしているやつ、ライブ観ないでおしゃべりしてるやつ、ずっとスマホいじっているやつ、カメラ高く構えてて後ろ気にしてないやつ。

 

自分が自分のスタイルでライブを楽しもうとしていたら、それを妨害するかのような存在はいくらでも、居る。

 

そうしてソレを注意喚起するようなツイートって音楽関係では後を絶たない。ライブの数だけ、目にする。そして僕は別にその意見自体が間違っていると言いたいのではない。

 

会場や主催側がソレを規制していないのであれば、そういうヤツらが居なくなることはどうせないんだし、そんなのに目を向けている暇あったら、目の前の凄いパフォーマンスに集中して全力で楽しんだほうが勝ちじゃない?って話。そいつら全員「たかが、飲むヨーグルトじゃん」ってさ。

 

自分の好きなミュージシャン。

下から見たって、横から見たって、凄いことには変わりないでしょ?

 

 

・・・・って事を僕が言っても説得力ないんですけどもね。

 

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やっちゃう側だから

 

 

すいません。今後僕をライブで見かけたらどうか「飲むヨーグルト」だと思って放置してください。

 

まぁこの日は解散ライブだったので「この日くらいは俺はおとなしく目に焼き付けるよ」ってヲタクも多かったんです、本当に。

でもみんな中盤まで本当に大人しくて、ウズウズしてきちゃったんですよ、最後これでいいんかよ?って。

この後みんなバンバン上がってたんで、楽しかった人は楽しかったのではないかと。

迷惑だった人は迷惑だったろうけど。

 

しっとり観ても、騒いでも、どっちにしても色々な後悔は残るんでしょうしね。

 

あ、これ謝罪の日記です。

お付き合い頂きありがとうございました。

 

 

 

THERE THERE THERES × ゆるめるモ!_ two-man live “ゼアめるモ!the final”

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マリファナ文化と僕の体験した米国におけるレイブ文化とMIGMA SHELTER のお話

どうも、お久しぶりです

 

一昨日、こんなしょうもないツイートしたんですけども

 

 

なにがどうしてかコレがバズってしまい、執筆中現在で32,000ファボ、ついでにと思ってこのツイートのスレッドに貼り付けた、僕の好きなアイドル事務所「aqbi rec」のMIGMA SHELTERの動画も、そこそこ再生されて「かっこいい」等のRTも頂いているみたいです。

 

こんな事なら僕がイチオシしていたThere There Theresが解散する前に、もっとツイッターでうんこの話をしておけばよかったです。ゼアゼアがうんこに救われる世界線パラレルワールドも存在していたのかもしれないのです。

世の中何が吉と出るか解らないものですね。

 

 

ひとり語りだとボケたおしますので皆さんが各自の判断で適度につっこんでください。お願いします。

 

さて、僕の好きなゼアゼアというグループは60年代90年代サイケロック中心の変わったアイドルグループだったんですが、そのライブ中にディレクターである田中氏が突然ダンスユニットを結成することをツイッター上で発表、

会場に居合わせたので直接どんな楽曲になるのか聞いてみたところ

 

「パフュームみたいなグループ」と教えてもらったんですが、あの人は嘘つきなのでどんなグループになるのか色々邪推してたんですよね。雑誌のインタビューでは「t.A.T.u.みたいなグループ」って言ってたし。

 

で、蓋を開けてみたら

 

Migma Shelter - Svaha Eraser

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これ笑うとこですからね。パフュームがエレクトリックシタール使うかよ!つって。

ご存知の方はわかると思うんですけどもいわゆる「ゴアトランス」です。確かにそういうアイドルは居なかったけど、ぶっ飛びすぎでは?三曲目なんか「Joint」ですからね。タイトルが。ジョイントというのは大麻を葉巻状に巻いたものを言います。

 

というかそもそもユニットロゴが大麻ですからね。

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マリファナのお話

で、ドラッグに対して生理的嫌悪感を抱いている人も恐らく多いと思うので、ちょっと僕の意見をまとめておきたいと思います。ちなみに先に言っておきますけど僕は反対派です。オススメは絶対にしません。

 

僕がアメリカに住んでいた90年代は丁度第二次ドラッグブーム(セカンド・サマー・オブ・ラブ)と言われていて、スペインのイビザ島を発端としたドラッグ・クラブ文化の渦中でした。

Beatlesマリファナを覚えた中期以降、音楽性がガラッと変わったように、世界的にも音楽の変化が顕著に観られた時期でもありました。

 

嫌悪派からは「ドラッグで作った音楽なんか価値がない」とかいう意見もよく聞くんですけども、英国王室も認めるミュージシャンでもあるのでその辺は理論が破綻してますけどね。

ドラッグを嫌う気持ちは理解できますけども、その上で成り立っている文化があってそれなりに評価を得ている、ということは認めなければならないのですよね。

 

そう言えば一昨年にBeatlesの映画が公開されて僕は普段からMODSなのでいつもどおりの服装で観に行ったんですけども

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割と高齢の方が多くて、

「まぁ・・・若い頃のポールみたいだわね」とおばさま方達から声をかけられました。

コスプレじゃねぇての

 

その映画の中でポールが告白してたんですけど、映画「HELP」の撮影最中はずっとマリファナを吸っていたそうです。

どおりでみんな子供みたいにハシャイでいたわけだ。

 

そう。子供みたいにはしゃぐんです。大麻の文化からは遠い日本で、しかも「人間やめますか?」ぐらいの勢いで否定されて育った僕らからしたらとても危険なモノのように感じるのですけども、今では僕はアメリカという土地でそういう人たちを目の当たりにして「酒よりもずっとマシ」というイメージしか持ってません。

 

そもそも60年代の第一次ドラッグブーム(サマー・オブ・ラブ)の発端は音楽であり、ベトナム戦争への反戦であり、自然愛好主義であり、愛であって、その思想を支えたのが「マリファナ」だったわけです。

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酒に関する暴力事件はよく聞きますけども、マリファナに関しては真逆の話しか聞きませんね。

ちなみにこのヒッピー文化最盛期に行われたのがあの伝説のウッドストックの野外コンサートで、

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奇しくもこの街、僕が住んでいた場所から近かったので(と言っても車で2時間ほど)僕はしょっちゅう遊びに行っていました。

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今でもヒッピー文化が残っていて

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街自体そんなに大きくはないのですが、いつもフェス状態みたいな可愛らしいところです。

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ここのタコスやさんは毎回お世話になりました。

 

で、お前そこまで肯定しておいて本当に反対派かよ?って思われるかもしれませんが、反対です。

理由は唯一つ。「リスクがデカすぎる」からです。

一応日本の法律では所持が認められていません。持っていれば逮捕され、初犯であれば執行猶予で実質刑務所には行きませんけども、20日間の勾留は逃れられません。

普通の社会人は20日も会社休んで、しかも大麻所持で勾留なんて話、どう考えても社会復帰は無理でしょう。

マリファナ自体は僕は肯定的ですけども、実際にやるという話においてはそこまでのリスクを負ってでもぜひやったほうが良いものでは無いんですよね。そりゃ、Beatlesに始まり、サイケ、アンビエント、テクノ、ヒップホップ、レゲエ・・・等、それぞれの本当の良さを知るにはマリファナに於ける陶酔感を体験しなくては近づけないのは事実です。

けれども僕らは字幕付きの映画だって楽しめる民族ですからね。疑似でも良いんじゃないですか?代わりに酒でも食らってください。

 

余談ですけども日本の法律でマリファナを吸うこと自体は違法ではありません。極端な話、検査でマリファナの吸引が発覚しても、それで罪になることはありません。

なぜ違法に出来ないかというと日本には「護摩焚き」という文化があって麻の茎を燃やすんですけども、大麻の吸引を違法にしたら、神社にいる人全員逮捕ですからね。

まぁとは言っても、吸引した=所持していた、と同義なので徹底的に調べられるでしょうけどもね。

 

それからもう一つ。海外では合法になりつつあり、日本人でもこの機会に海外で体験してみよう、と思う人も多いかと思いますけども、というかそういう報告をたまにSNSで観たりしますけども

日本人である以上、海外で使用しても違法になります。

 

大麻取締法は、所持・譲り受け・譲り渡しの罪については、『刑法第二条の例に従う』(大麻取締法第24条の8)

 で、その刑法第二条ってなにかと言うと

第2条 この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯したすべての者に適用する。

 という事です。勘違いして海外で調子乗らないように。

 

マジでそこまで大したものでは無いので興味本位で社会的責任を取らなきゃいけないリスクは馬鹿らしいと思います。辞めておいたほうが無難です。

あと、うんこ漏らすかもしれませんので。

 

 

RAVE文化のお話

さて、話を僕が留学していた90年代に戻しましょう。当時僕が住んでいたニューヨークの片田舎でも「レイブ」が流行りつつありました。

まぁ僕はブリティッシュ・ロックが主食なのでそんなに詳しくはないのですが。

それまでのクラブ文化とどう違うかというと、レイブは決まった箱で行われることが無かった、という点。時には屋外だったり、時には廃墟の一室だったりと、許可を得ていない違法性の高いものだったので、地元のカレッジラジオなんかで「◯号線を◯◯から何マイル、そこを右折、そこから何マイル。更に右折して何マイル」みたいな暗号のような宣伝をするんですよね。

僕らは車に乗り込んで、ラジオを聞きながらそこまでたどり着くんです。スパイ映画みたい笑

 

会場につくと、ほぼほぼみんなドラッグを摂取した状態で人種問わず仲良くハシャイでいるんですが、普段の僕のライブ参戦をご存知の方なら納得だとおもうんですけども、僕って人一倍はしゃぐんですよね、今も昔も。

 

そうすると、しょっちゅう耳打ちされるんですよ「お前ドラッグ誰から買ったの?」つって。

 

やってねぇっての。

 

どうやらそういう会場には必ず数人のディーラーが居て、まぁ首から看板ぶら下げてるわけじゃないんで、みんな会場に着いたら「キマってそう」な奴に声かけて聞くんですよ。お前だれから買った?って。失礼甚だしいよな

 

で、そういうパーティーなので時々警察が来るんですよ。

で、僕は真っ先に捕まるんですよ笑

 

だからやってねぇっての。

 

何回かコレやられました。

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すげー!映画みたーーい!

言ってる場合かよ。

まぁ僕は本当に何も持ってなかったのでどうにもならなかったですけども、捕まった人達にあとで聞くと罰金150ドルくらいで済むそうです。

 

で、僕の時代はまだレイブの走りだった頃なので、掛かっていた音楽は、テクノ、ハウス、ハードコア、アンビエント、とかそのあたりだったと思います。

 

ちなみに僕もDJ回したことあるんですけども、好きでかけてたのはまぁこれは鉄板として

 

Primal Scream - Higher than the Sun [12"]

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The Orbなんかや、

 The Orb - Blue Room (Original Version)

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 ウケ狙いの歌モノだとThe Shamenとか 

The Shamen - LSI (Love Sex Intelligence)

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それからハッピーハードコアだと、アメリカの田舎でもこれは鉄板でウケましたね。

 

Smart E's - Sesame's Treet (12" Mix)

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まぁ長くなるのでこれはこの辺にしておいてですね。そういった屋外でのレイブを中心に捉えた集団が、バックパッカーとして世界を旅した時に、マリファナが宗教的に扱われているインドにスポットを当てて、大きなレイブを開くようになったんですよ。

ここでインドの音楽や楽器とテクノが融合するようになって、インドの都市「ゴア」からゴアテクノと呼ばれるようになったわけです。

 

Goa Party 1992 - Maharashtra Holi Party (morning)

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インドではマリファナはバングーと呼ばれ、シヴァ神への捧げ物だったり、またそのものが聖人カディールの霊が宿ると考えており、彼ら自身もまた宗教的な意味からバングーを消費する文化があります。

こういった行為(神と交信するートランス)から後々は全部「トランステクノ」と呼ばれるようになった記憶があります。

僕はずっと上であげたミグマシェルターの1stEPがものすごくインド色が強かったので「ゴア」

それから最近のミグマシェルターは

 

MIGMA SHELTER - Compression: Free

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トランスかな?って思ってます。まぁわざわざ分ける必要もないんですけどね。

 

日本のRAVE文化のお話

僕が帰国した頃に、一部でトランステクノが流行ってたんで友達に連れて行ってもらったんですけども、いやぁびっくりしました。

だってパラパラ踊ってるんだもん。

日本ってガラパゴスよね。日本のカレーはカレーであってカレーではないけど美味い。認める。パラパラは知らん。

で、これ書いて良いことかわからないので削除するかもしれないんですけども、Zeppみたいな大きな箱でもドラッグが黙認されていて、そこにしょっちゅう暴力団関係者が乗り込んでくるんですよ。

みんなが違法行為をしていることを良いことに、というか当然警察呼べるわけもないので、ゆすり、暴力、レイプが横行していてまさに地獄絵図。ラブアンドピースな米国と大違い。

僕は数回行って見切りつけました。

 

で、それとは別に、キチンと(?)海外風のレイブを主催しているグループがあったのですが、本国のヒッピーのように、より自然を求めて長野に集団で移住して(僕も何度か遊びに行きましたが)現地の湖の辺りなどでレイブを開催していました。

 

ついこの前かな?

kikitimes.com

あ、彼らじゃん。て思っちゃいました。まだやってたんだ。というかよく捕まらなかったよね。今まで。

 

RAVE文化の終幕

 当然の話ですけども、屋外で勝手にパーティーを開いた上に、ドラッグが蔓延しているとなると、警察が黙っていて良い訳ないのですけども、このパーティー自体を取り締まる法が無かったのでイギリスで「クリミナル・ジャスティス法」というのが可決されます。これがなんだか凄い法律でちょっと調べても翻訳でてこなかったんですけども

「反復するビート(repetitive beats)を聞いている数人以上の集団を逮捕できる」

というもの。

なんだそりゃ笑

ただこれによって大きなレイブが次々と潰れて行ったのは確かです。

この時期僕がカッコいいなと思ったのが、そういった体制に反対するDJがREPETITIVE BEATS REMIX EPという、そのままのタイトルのシングルを出して、イギリスらしいパンクな精神だなーと。

 

Retribution -- Repetitive Beats

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 このEPのなかでプライマル・スクリームがクラッシュの「Know Your Rights」お前の権利を知れ!という曲をカヴァーしてるので、まぁパンクでもあるんですけども。

 

MIGMA SHELTER というアイドル

って事で、僕はアイドルヲタクなのでアイドルの話させて頂きますが、僕の推しであった有坂玲菜さんがミグマシェルターに新メンバーとして参加するということで、どんな形にしろ僕も今後深く関わっていくのだろうなと。

まぁ今まで語ったこと全ての上に成り立っているトランステクノという楽曲が、果たしてアイドルというフィールドでどこまで需要あるんだかは別としても、ライブパフォーマンスとしてどう楽しめるかな?というのが僕の課題です。

そもそも僕はロック派なので先月末に解散した彼女の所属するゼアゼアゼアーズが全てにおいてパーフェクトだったんですよね。

ミグマシェルターの楽曲はめちゃくちゃ好きです。というか今の地下アイドルの楽曲群は本当に好みのタイプが多いのでそれなりに楽しんでいるのですけども、ライブってライブじゃないですか?

意味わかりますよね?つまりその場のその日の演者側からの圧倒的な空気を感じて圧倒されたいんですよ。

 

僕がキラキラ系のアイドル苦手なのはこの辺なんですよね。半分CDの音源口パクであまり熱の籠もってないダンスだったりで。

こちとらおっさんヲタク達は朝から上司に怒られ、下から突き上げられ、それでもライブがあるからって5時にいそいそと退社して、大汗かきながらライブ会場にたどり着いて言われるんですよ、

「おい!お前らもっと声出してけー!」

って。昼ぐらいに起きてきた地下アイドルに。

 

たまんねぇなおい!(ドM)

 

けれどもゼアゼアにはそれがあった。息を呑むような迫力があったんです。彼女らは「もっと声だしてー」なんてダサいことは一度も言わなかった代わりに、迫力でグイグイ推してきた。

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で、今僕は正直ミグマシェルターを愛せるか不安です。

とは言ってもミグマシェルターは初期のメンバーではミミミユ(ピンクの娘)を除いて残っておらず

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 彼女は一人復活を信じてブラジル(国ではなくてアイドルの名前です)と組んで二人体制でミグマシェルターの活動を続け

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っておい!!!!!!

服装だけt.A.T.u.じゃねーかよ!!!!

(伏線回収)

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で、つい先日、やっと6人の新体制が発表されました。

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戦闘力高そう(小並感)

 

なのでそのポテンシャルは未だ未知数だと思います。

 

ということでまだゼアゼアロスから立ち直れてませんけど、今後のミシェルに期待しています。

 

ではでは。

 

新体制ミグマシェルター新曲 Parade's End

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勝手に地下アイドル最強だと思っているThere There Theresを本当に知ってもらいたかった。

僕はこの記事を書くにあたって今まで何度も下書きをし、そして何度も消してきた。

 

そもそもこのBlogを始めようと思ったきっかけがタイトルにある通りの動機であった。

ただ、突然一人のオタクが自分の好きなアイドルを知ってもらいたいと語りだした所で、それは単に酔狂者の戯言に過ぎす、見向きもされないことは承知していた。

だから僕はここまでたどり着くまでに散々遠回りをしてきたし、適当な言葉を紡ぎ、どうすれば伝わるかを真剣に模索してきた。

 

しかし、いくら考えた所でそんな都合の良い言葉など見つかるわけもなかったのだ。僕の拙い文章がそもそも彼女らの持つ芸術性を表現し、伝えることなど不可能だからだ。

 

僕は今、アイドルである彼女らを表現するのに「芸術」という言葉を使った。大げさに思われるかもしれないが、僕は彼女らのステージを本気で「舞台芸術」だと思っている。

 

THERE THERE THERESタナトスとマスカレード」

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静寂と激動。指先から表情まで一切気を抜くことのないパフォーマンスとそれを形作る地盤である音楽の質の高さ。各々のメンバーがそれぞれの感性で楽曲の意図を理解し、表現し、そして弛まない日々の鍛錬によって統合性が産まれ、そのバランスはまるで何か一つが欠けてしまえば脆くも崩れてしまうようなガラス細工のような危うさも持ち合わせている。

 

アイドル、という文化が多様化していることは皆さんもご存知だと思う。そして傾向としてメディアへの露出を念頭に置けば置くほどメディアミックス展開(CMやグラビア、バラエティ等)をせざるを得なくなり、当然ライブにおけるパフォーマンスの質は落ちてゆく。

しかし僕はそこに優劣の序列があるとも思っていない。ファンの要望が多様化するに従い、アイドルも多様化してきている、というだけの話だ。

 

ただ、そういった構造上の問題から、彼女たちのようなある部分に於いて他の追随を許さない表現力を持ったユニットが、日の目を見る機会が殆ど無いことを非常に残念に思うのである。

 

 

BELLRING少女ハートと言うアイドル

彼女たち「There There Theres」は2012年から2016年まで活動していた「BELLRING少女ハート(通称ベルハー)」というグループの後継グループだ。

 

ベルハーは基本的に60年代のレトロサウンドから同じく60年代、90年代のサイケロックつまりサマー・オブ・ラブ及びセカンド・サマー・オブ・ラブを基調に置いている。もっと平たく言ってしまえばドラッグ・カルチャーそのものだ。

 

 

BELLRING少女ハート - BedHead

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タイトルのベッドヘッドはもちろんアメリカのサイケロック代表格である、グレイトフル・デッドのファンの総称「デッドヘッド」のもじりであろう。

この下手くそで撚れた感じのヴォーカルが同時にサイケ感と少女性(アイドル性)を実にギリギリのラインで表していて、それまでアイドルとはほぼ無縁だった僕の心をガッチリと掴んでしまった。

 

と、同時にビートルズが中期以降、つまりはドラッグ・カルチャーに傾倒してから我々日本のようなドラッグ文化とは距離をおいた人種には少々理解され難いものとなったのと同じようにまた、彼女らの音楽はとてもわかり易いものとは言えなかったと思う。

 

この一連の悪ふざけの極北にあるのがこの曲

 

BELLRING少女ハート/WIDE MIND

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僕の記憶が正しければ田中プロデューサーが「イエローサブマリンのような曲を好き放題やってみた結果」だそうだ。僕の中では名曲ではあるものの、演っている彼女らも観ている側も、一体なにが起こっているのかよく分っていない感じがとても好きだった。

 

とは言えベルハーはその4年間の歴史の中で純粋にロックとして秀逸な曲や

 

BELLRING少女ハート / low tide

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 フェスに於いて絶対的なアンセムとなりうるasthmaの様な名曲も残している。

 

 BELLRING少女ハート「asthma」

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There There Theresと言うアイドル

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ベルハーの崩壊後、そのメンバーの半数を入れ替えた2ヶ月の後、彼女らはゼアゼアゼアーズとして復活した。後継グループということでベルハーの曲も衣装もそのまま受け継いでいた、が、ベルハーに心底惚れ込んでいた僕からみたゼアゼアは全くと言っていい程別の存在であった。(冒頭のタナトスとマスカレードもベルハー時代の曲である)

田中プロデューサー曰く「基本的にはベルハーと変わらない、フロアの雰囲気が変わっただけ」だそうだが、僕にはそうは思えなかった。

 

まずベルハーの頃に感じていた、上手く歌うよりは感情を、小奇麗に見せるよりは爆発を、優先させるかのようなパフォーマンスは、全く真逆の物となっていた。

 

 

 Sunrise=Sunset - There There Theres

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言わずともボーン・スリッピーのオマージュであり、ベルハーのasthmaと対をなすような、フェスに於いてアンセムとなり得る可能性を秘めた名曲だと僕は思っているのだが、ベルハー時代のそれと比べても歌唱力や舞台としての魅せ方が格段に上だと、僕は思っている。とてつもなく壮大であり美しい。

 

下手な説明よりも一連のライブの流れを観ていただいた方が早いと思うので、どうぞリラックスして、好きなカクテルでも片手に観ていただきたい。

 

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1・ペリカン

2・NYLON FLAMINGO

3・There's something behind

4・白昼夢

5・SOIL

6・IKENIE

7・スナッキー

8・Sunrise=Sunset

9・Burnable Garbage

 

NYLONFLAMINGOや、SOILのような独特な世界観を持ったコアな部分を温めながらも、純粋なエモポップ・ロックとしても成り立っていて、サイケデリックな印象はかなり薄らいでいると思う。

これはアイドルとしてではなく、現代の「ロック」のあり方として、一つの完成された正解じゃないかと僕は真面目に思っているのだ。

そしてその現代ロックでは表現しきれない部分、つまりはアイドルでしか表現できない、彼女達によるダンスというパフォーマンスが一体となって、唯一無二の世界観がステージ上で美しさを放っている。

 

僕はこのグループが果てしなく好きだった。

心底愛していた。

 

僕はこの素晴らしさをどうにか伝えることが出来ないかと、このBlogを始めたのだが、結局言葉が見つからず、そしてこの日記でもそれは達成できずに、

ゼアゼアゼアーズは今月をもって、解散となってしまった。

 

 

僕は去年の終わりから今年の初めにかけて、持病がぶり返してしまい、行きたかったライブに行くことが出来なかった。

その後、僕の復帰後の写真、

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大丈夫、と言ってくれた彼女、

後で知ったのだが、このとき既に肋骨四本にヒビが入っているのである。

それを凄いね、偉いね、と思ってほしいのではない。

それを押し通してでも「魅せる」事に執着しつづけたメンバー達の生き様を、ライブ映像を通してみて頂きたいのだ。

 

地下アイドルファンをしていると、度々言われる事がある。

「身近な存在だから、応援したくなるんでしょ?」と。

 

冗談じゃない。彼女らは僕なんかの後押しなど無くても遥か上空で、輝き、羽ばたいていたのだ。

そしていつも僕を鼓舞してくれていた存在だったのだ。

 

僕と彼女たちの青春はここで一旦幕を閉じる。

僕は本当にThere There Theresを皆さんに知ってもらいたかった。

そして映像では伝わらない迫力を観ていただきたかった。

 

それではまた、いつかどこかで。

 

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ブランド志向に見る「高いもの=良いもの」という脊髄反射は結構ヤバいのでは論

今朝こんなツイートがバズっているのを見かけました。

 

 

 

ごもっともですね。

で、僕が注目したいのが「払う価値があると思うもの」という点です。

 

日本人は世界の中でもブランド志向が強いと言われています。それに関しては日本人は見栄っ張りだのなんだのという否定的な意見も聞こえてきそうですけども、別に僕はそれはどうでもいいと思ってます。

問題は「それって何で高いんだど思う?」って話です。

 

 はじめての海外の時に、僕はカッコつけたがりなのでこんなスーツケースを買ったんですよ。

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2万円くらいのやっすいやつ。えらくデザインが気に入ったので。

けれども最初のフライトでいきなりベルトの一つが無くなっていて、次のフライトではもう一つがブチ切れていました。3回、4回と繰り返すうちに見るも無残な姿へと変貌してしまい、計5回も使わずに壊れてしまったって感じでした。

 

そんな折、JFK空港でビシッとスーツを着込んだ老紳士がボロボロのルイ・ヴィトンのスーツケースを持っているのを見かけたんですよ。

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いや、クッソかっこいいなと。

ルイ・ヴィトン1854年に世界初となる旅行用鞄の専門店をパリのカピュシーヌ通りに創業するんですけども、軽量かつ壊れることのない彼の作品は爆発的な人気を呼んだわけですが、

僕の時代でそうなんだから、船旅が主だった当時は当然もっと荷物の扱いも雑だったであろうし、5回の旅行で2万円のスーツケースを失うよりは、多少高価でも一生壊れないで使えるスーツケースの方が断然合理的です。

先に僕が出会ったと言った老紳士はまさにそのブランドの魂を身をもって表しているようで、めちゃくちゃカッコイイなと思ってしまったわけです。

 

完全合理主義が多い欧米の人たちからしたら、日本の繁華街あたりでやたらと若い女性がルイ・ヴィトンを抱えているのが理解に苦しむそうで、まぁそりゃそうだよね、って思います。最初に注目した「払う価値があると思うもの」って意味において。

 

ちょっとそれとは真逆のお話なんですが、永遠の女性の憧れ、ケリーバックについて。

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最低でも100万円~ものによっては600万円くらいするんですけども、元々はケリーバッグという名前ではなくて「サック・ア・クロア」という名称でした。

 

クソ高い割には全然モノが入らないし、おまけにフロントの二重のベルトを外さないとバッグが開かないというめちゃくちゃ使いづらい代物。以前電車内で見かけた水商売風の女性が友達に自慢してたんですけど、やっぱり使いづらいのよねーって言ってました。

 

1950年代後半、モナコ王妃のグレース・ケリーはパパラッチからカメラを向けられた際、妊娠中であることを隠すため持っていたバッグで妊娠中のお腹をとっさに隠したんですが、それがこの「サック・ア・クロア」で

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その写真が一躍有名になると、エルメス社は名称を「ケリーバッグ」に変更しました。

もうおわかりかと思うのですが、このカバンはカバンであってカバンではないんですよね。彼女くらいの立場の人物には必ず「お付き」が居て、自分でポイントカードでパンパンになった財布やら化粧ポーチやら持ち歩く訳はないんで、これはあくまでファッションの一部であって、先に述べたルイ・ヴィトンとは真逆の、ある意味宝石的な価値で高いんだ、ということがわかります。

 

本当かウソか知らないんですけども以前僕の友人が、知り合いの成金がロールスロイスを買いに行って「ベンツの方が運転しやすい」ってケチをつけて帰ってきたって言ってたんですけども、ロールスロイスはショーファードリブン車なんで、運転手に運転させて、あんたが乗るのは後ろだよ、って話してました。

 

高いものに対する純粋な憧れ、ってのはわかるんですけどもそれがあなたにとって「払う価値があると思うもの」なのか?という意味をきちんと理解するのも大事だと僕は思います。

 

オバマ大統領が来日した際に、すきやばし次郎がクローズアップされて無理してでも行ってみたいという人も多いかと思いますけども、20分お任せのみで3万円というコース、あれって世の中には20分で3万円使わなきゃイケナイ人達が世の中にはいる、ってことなんですよ。我々庶民には理解しがたいですけど月に100万、200万どうしても使わなきゃいけない人って居るわけです。

どうせだったらその3万円でもっとゆっくり楽しんだほうが僕ら庶民は良いと思います。

 

最初のJFK空港の老紳士以来、僕もきちんとモノの価値を理解した上で、自分にとって価値があるものなのか?必要なのか?という観点でモノを選ぶようになりました。

大人の男性だと、時計や靴など、ただ高いから持ってる、ってよりはキチンと由来や理由を自分と照らし合わせて持っている人はかっこいいなーと思います。

 

ではでは。

暇を持て余したヲタク達によるゼアゼアアクキー悪ふざけまとめ。

どうも、Z会です。

皆さんアイドルヲタクたちの「◯◯だよXXちゃん」ってツイートご存知ですか?

 

こういうのです。

 

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誰が、いつ、始めた文化なのか知らないのですけども、推しとのチェキを食前に置いて、こう発言するんですよね。まぁこれがテンプレです。

 

で、僕の推しグループ、「There There Theres’(通称ゼアゼア)」がアクリルキーホルダーを発売したんですよ。この前。

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通称アクキーです。

この関連ツイートがあまりにも酷すぎて、ここ数日げらげら笑っています。

 

実はゼアゼアちゃん、突然の解散が発表されてライブにずいぶんと隙間があるんですよね。さぞやヲタクたちはがっかりしているのだろうと思ってたんですけど、アクキーで遊ぶことを思いついたらしく、だんだんとエスカレートしてきています。

 

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最初はみんなこんな感じでした。チェキがアクキーに。けど絵面的にすでにちょっとおもしろい。

 

 

米に直接突っ込む猛者現る!

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いや、それアウトだから 笑

 

 

それはそう

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メンバーの眼の前で、メンバーに対して「ゼアゼアだよ」と語りかける理不尽さ。

 

 

ふざけすぎて事故る

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僕はこの後のやり取りが一番笑った。いまみてもニヤニヤしてしまう。

 

 

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とっさに雪にぶっさして写真撮るヲタクも撮るヲタクだが、11階から急いで降りていってタオルに包んで「そんな漫画みたいになるか!」と突っ込みツイートするヲタクもヲタクである。大事なんだか大事じゃないんだかハッキリしろ!

 

ついに世界中に広がる

 

上海

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カリブ海

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僕は彼が奥さんとバカンス中なのを知っている。知っているからこそ余計にイカれてると思う。

 

ニューヨーク

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ちなみに彼は毎年レコード・アカデミー賞クラッシク部門で一位を取っている。僕なんかの10000倍音楽に詳しい、プロのミュージシャン。イカれてる。

余談だけど以前「電気信号の音質にこだわるあまり、自宅に電柱一本建てちゃう人いるんだってね」って言ったら

「あ、それ俺んち!」って言ってました。やっぱりイカれてる。

 

ティファニー

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店の外じゃなくて、店内ってところがイカれてる。しかもフルセット。

 

そもそも当人があそんでる

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「眠るのね」て・・・自分で入れておいて・・・

 

 

 

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いらないんかよ・・・・

 

 

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いるんかよ・・・・

 

アクキーで遊んでることを知らなかったら意味がわからない。

いや、知ってても意味がわからないや・・・天才。

 

最後に

つい先日こんなツイート観たんですよ。

 

いやホントにね。いまみんな本当はこころの中で泣いてると思うんですけどもね。ゼアゼアちゃん、あと一ヶ月で解散なのでこれを機会に観に来てもらいたくてBlog書いてるんですけども、途中で何度も止まってしまうんですよ。好きすぎてどう書いてよいやら・・・。

 

 

 

まぁ楽しく書けばいいかな?これ二番目に床に突っ込んでるような僕なので笑

 

ではでは